背景
30~40歳代の一次所得者をメインターゲットに分譲販売を展開しているビルダーのG社。このところ、住まいに関する情報がインターネット、SNSで取り上げられることが増えてきた。それにより、施主のニーズは多様化し、様々なリクエストに対して提案を求められるようになっている。この状況に対して、G社はある悩みを抱えていた。
「これと同じようにしてほしい」増え続ける施主の提案要求についていけなくて…
抱えていた悩みというのは、施主への対応が難しくなっていることでした。インターネット、SNSの浸透により、事前知識を持って相談に来る施主が増えていたからです。実際にSNSの投稿写真を持参し、「これと同じようにしてほしい」というリクエストもここ最近は多くなっていました。
G社のインテリアコーディネーターK氏は、このときの様子を次のように語ります。
「お施主様のリクエストに応えるためには、こちら側もメーカーのカタログやWEBの情報を選択し、組み合わせて提案する必要がありました。しかし、喜んでもらえそうな建材や家具に関する情報収集、それを提案書にまとめる準備には相当な時間もかかります。こだわりの強いお施主様の場合、打合せ回数が増えて、結果的に作業量が非常に多くなってしまいます」
施主に対して、もっとシンプルで説得力のある提案がしたいと思いながらも、K氏は今日も情報取集に追われていました。
課題のポイント
- SNSの投稿写真など、事前知識を持っている施主の増加に、対応が難しくなっている
- カタログやインターネットの情報を組み合わせる提案スタイルは、時間と手間がかかるうえに、こだわりの強い施主が相手の場合にはこれらの作業を何度も繰り返していた