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2019/09/20 08:41 - No.572


第4回 耐震改修設計の考え方②耐力壁・水平構面


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事例に学ぶ耐震改修のセオリー
大菅 力

2019/09/20 08:41 - No.572

 
S1200x600  %e6%8a%95%e7%a8%bf%e7%94%bb%e5%83%8f %e7%ac%ac4%e5%9b%9e前回の基礎補強の考え方に続いて、今回は軸組を補強する方法について解説する。耐力壁をバランスよく増設するのはもちろんだが水平構面を固めることも重要だ。この地域に建つ築40年を超える木造住宅は、土壁で構成されていることが多い。この事例も例外ではなく、既存建物は土壁が多い。建てられた年代から推測して一定量の筋かいは存在すると思われるが、施工後に土を塗って埋めてしまうので、目視ではその有無は判断できない。耐震診断の際に筋かいの有無が不明な箇所は、筋かいはないものとして判断する。この事例の耐震診断で大幅に壁量が不足している結果となったのはそのことも影響している。なお解体後などに筋かいの存在が明らかになったときは、それを踏まえて改修設計の内容を調整し、耐震評点1.0を超えることを確認する。耐震改修設計の中心は、耐力壁を追加して補っていくことになる。既存の壁が土壁であることから、外周の壁に関しては筋かいを新規に付加することは無理なので、構造用合板9㎜厚による補強を行うこととした。間仕切り壁に関しては筋かいを追加して補強した。耐力壁の追加に際しては、X方向とY方向のバランス、1階と2階のバランスを見ながら決めていく。この建物の場合、縦横比が大きく、しかも短手方向の壁がほとんどないため、この部分を中心に耐力壁を付加していった。耐力壁の増設に伴い、柱と梁・土台の柱頭柱脚に引き抜きや突き上げなどの応力が生じるので、適宜金物を選択して補強する。■水平構面の重要性この建物の平面はL型をしている。こうした建物では、飛び出ている部分と本体部分の剛性が異なる。それぞれの部分が地震時にばらばらに揺れ動くので、両者の境界部分(入隅部)に応力が集中し、壊れやすくなる。それを避けるために、2階の床の水平構面を強化して ..
 
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大菅 力
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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