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2021/04/06 08:07 - No.1028


第1回 住宅デザインの概論


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住宅デザイン・テクニック!~地域工務店が売れるための住宅デザイン
石川 新治

2021/04/06 08:07 - No.1028

 



住宅のデザイン




デザイン住宅といえば、それだけで売れそうな気がします。
言葉でいうのは簡単ですが、では売れる住宅のデザインとはどんなデザインなのでしょうか。そして、本当に売れているデザインがあるのでしょうか。

デザイン住宅と称して、工務店さんにデザインを売っている組織もあります。
そのデザインが、限られた地域での戦略を必要とする工務店さんの戦略に、果たして適っているのでしょうか。正直、そのようにも思えません。

お客様の方も、デザインを見て、遠く離れた建築会社に依頼して、居住後のメンテと不便さを我慢する客はどれほどいるものでしょうか。デザインなどの設計依頼はあったとしても、建てるのであれば地元で信頼のある工務店に頼む方が無難です。

その上、デザインされた住宅が、地域に馴染むものであるかは分かりません。
そんな悪しき前例となる住宅建築を建てたのは、ル・コルビュジェです。
世界遺産の建築家ともなる偉人でも、生涯の内で環境に反するデザインを認められることはできなかったのです。
むしろ、建築家のいない建築こそ研究する価値がありそうです。

こうして考えると、住宅デザインを語ろうとするのは、とても難しいものです。

その難題の住宅デザインについて、書いてみたいと思いました。
できれば住宅の担い手である地域工務店の経営を観点にして住宅デザインを考え、工務店にもできるテクニックとしてまとめてみたいと思います。


地域戦略とデザイン


もしあなたが住宅デザイナーであれば、雑誌やサイトに取り上げられることは、とても大きな糧になると思い喜ぶでしょう。

でも、私が地域工務店であれば、自社のテリトリー外の人々に知られても、結果的に経営効率は下がることになりかねませんメディアミックスを理解して、巡り巡ってテリトリー内のお客様にも届くであろうと理解して、ようやく肯定できます。

そもそも、取り上げてくれる雑誌社の編集も、インスタ映えならぬ編集映えのする案件を求めているだけかもしれません。そして案件や物件、さらには作品や商品という言葉の中には、生活者の暮らしを感じられません。当然編集者にも住宅デザインを評価するだけの高いスキルが必要であるはずです。そうでなければ、編集者の好き嫌いや、珍しいとか変わっているというだけのことになりかねません。

一方で、地域工務店にとって、デザインは命綱だと思います。

なんといっても、自社のテリトリーの中に残してきた実績を無いものにはできません。たとえ雑誌などに取り上げられなくても、「あんな家を建てている会社なんだ・・・」と思われてしまっては大損です。

逆に、「あの工務店の家は、どこか趣がある・・・」とテリトリー内で評判が立てば、確実にスタンディングポイントを確保できます。地域での信頼を築くのに、実績である住宅のデザインは大きく貢献するはずです。ですから、ここで扱おうとする住宅デザインとは、インテリアデザインではなく外観デザインに絞られます。




インテリアは、住まい手が住みながら上手にデザイン性を上げることもできますし、縁がない限り通りがかりで見て判断されることもありません。しかし、外観デザインは道を通るたびに目につき、将来の顧客にサブリミナル的な影響を与えています。
取り外す事のできない、自社の看板のようなものです。

極端な表現と思われるかもしれませんが、間取りやインテリアはお客様の要望に対応するべきものかもしれませんが、外観デザインは施主以上に、工務店がこだわるべきものだと思います。
それほど、外観デザインは工務店経営に影響するのです。


デザインは好き嫌い


その肝心の住宅デザインですが、評価は簡単ではありません。
 
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石川 新治さん
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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