解説に用いた建物の平面図。正方形に近いシンプルなプラン。床下とロフトを物置として使用する計画ZEH化を中心とした省エネルギー住宅の設計施工のポイントを伝える本連載。前回に引き続き外皮性能計算書の作成ポイント、そして実施計画書について解説する。外皮性能の計算方法は前回述べた通りだが、注意点が1つある。外皮性能の計算に際しては、国の省エネルギー基準を用いるが、現在は過渡期的な対応として、2016年省エネルギー基準と2013年省エネルギー基準のどちらを用いてもよいことになっているのだ。両者の内容はほぼ同じで、計算結果にそれほど大きな影響はないが、いずれ2016年基準に統一されるので、今からZEHに取り組むのであれば、2016年基準を用いたほうが余計な混乱が生じない。ただし、計算ソフトによっては、2016年度への対応を済ませていない場合もある。事前に確認が必要だ。 一次エネルギー消費量の算定方法外皮性能を計算した結果をまとめたものが外皮計算書だ。この計算書の様式は特に指定されていないので、計算ソフトの出力フォーマットをそのまま印刷して提出すれば問題ない。その際には算出に用いた図面も参考図書として添付する。外皮性能を算出したら、次は一次エネルギー消費量を算出する。これを算出する方法は1つだけで、建築研究所のwebプログラムを用いる。手順としてはまず建築研究所のホームページにアクセスし、一次エネルギー消費量を算定するWebプログラムのページを開き、web上でプログラムを立ち上げる。このプログラムに外皮性能を計算した際に求めたUA値やηAH値、冷房期ηAC値などを入力すると、一次エネルギー消費量を自動的に算定してくれる。 一次エネルギー消費量の算出例。外皮性能と設備の使用をもとに自動的に算 ..
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