◆共同住宅で エコガラスの普及が急加速
◆R2年度の普及率が5割を突破
板硝子協会の令和2年度「複層ガラス・エコガラス普及率調査」で、新築共同住宅におけるエコガラス(Low-E複層ガラス)の普及が進んでいる状況が明らかになった。
令和2年度のLow-E複層ガラスの普及率は、新築一戸建て住宅の面積普及率で83.0%(前年度比1.0ポイント増)、戸数普及率で86.4%(同2.3ポイント増)と、8割台に乗ってなおともに増加を続けた。
新築戸建て住宅においては、Low-E複層ガラスの採用は、もはや当たり前になったといっていいだろう。
その一方で普及が遅れていたのが新築の共同住宅である。
統計が取られ始めた平成20年度は、面積普及率が3.1%、戸数普及率が2.9%と3%前後。徐々に増やし平成26年度には面積が25.7%、戸数が25.5%と4分の1まで高めたものの、その後に大きく減少し平成30年度はともに2割前後となっていた。同年度の新築戸建て住宅の普及率が8割前後であったことを考えると、新築共同住宅は大きく立ち遅れていたといっていい。
その潮目が大きく変わったのが令和元年度。面積で45.4%、戸数で46.7%と一挙に倍以上に増加した。そして令和2年度はさらに拡大し、面積が55.2%(同9.8ポイント増)、戸数が56.5%(9.8ポイント増)と、ともに1割近くの増加となり、50%を大きく上回ったのである。
こうした背景には、共同住宅における省エネ化の推進がある。「2050年カーボンニュートラル」が打ち出され、住宅にもさらなる省エネ化が強く求められている。例えば、ZEH-Mが設定されるなど、これまで対策が進んできた戸建住宅に加え、共同住宅に対する省エネ化の対策が進められている。こうした流れは、さらに加速していくことは間違いない。
今後、新築共同住宅におけるエコガラスの普及率はますます高まりそうだ。
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