◆R2年度のZEHは6.6万戸の10%と大幅増加
◆初の6万戸突破、新設着工の4件に1件へ拡大
経済産業省によると、令和2年度のZEH建築実績(ZEHビルダー/プランナーの建築実績)は、ZEHシリーズ全体で6万5846戸、前年度比で10.0%増と大幅な増加で、初の6万戸突破となった。
内訳をみると、注文住宅が6万2560戸と同8.3%もの増加となった。ZEHシリーズ全体実績の95%とほとんどを占める。また、新設住宅着工戸数に占める割合も23.9%と前年の20.6%から3.3ポイント高まり、ほぼ4分の1を占めるまでに増えている。
建売分譲は3215戸。注文住宅に比べて数こそ多くはないものの、前年の1907戸から同68.6%増と大きく増加した。新設住宅着工戸数に占める割合は2.5%と割合はまだ大きくないものの、同1.2ポイント増と、建築実績は徐々に拡大しつつある。
一方、ほとんど普及が進んでいないのが既存改修で71戸。前年の214戸から大きく数を減らした。
急速に広がりつつあるZEHであるが、目標の12万7147戸に対して達成率は51.8%にとどまった。目標達成率をZEHシリーズの内訳でみると、最も多い注文住宅においても56.0%で、建売住宅は31.2%、既存改修は1.4%でしかない。
自社目標未達成だったZEHビルダー/プランナーの「未達成の理由」は、「顧客の予算」が最も多く、「顧客の理解を引き出すことができなかった」、「体制不備」が3大理由となっている。また、「体制不備」としたZEHビルダー/プランナーの理由詳細を分析すると、「外的要因」(災害、新型コロナ影響等)と「営業の知識不足」が最も多く、技術や仕様面よりも、増加するコストに対して提案しきれなかった様子がうかがえる。
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