
コラム
こちらの連載では、現場監督がすぐに役立てることのできる木造住宅の品質管理ノウハウをご紹介します。全12回の連載では「構造躯体工事」にテーマ絞り、役割と目的、判断基準、現場事例、回避方法、対処方法に分けて解説を行います。連載第2回目となる今回は、「筋かいの割れ・欠け・筋抜け」についてです。
役割と目的
▶筋かいは建物の構造を補強するために、柱と柱の間に斜めに入れる部材で地震や台風に耐えられるように入れられます。
▶筋かい耐力壁は、部材の軸力と仕口の固定で耐力を確保するもので、横揺れによる変形に対応できるようにする目的があります。
チェック基準
今回ご紹介する内容は、建築基準法施行令の第45条に抵触します。
建築基準法施行令第3節木造第45条筋かい4.「筋かいには、欠き込みをしてはならない。」
このような状態のまま次の工程へ進んでしまうと本来の性能を発揮出来ない可能性がある為、
次の工程に入る前にしっかりとチェックを行い、修繕や材料交換の検討が必要です。
不備事例
ケース1筋かい金物取付け時によるひび割れ
不備要因
●筋かい繊維部分に筋かい
プレートビス打ちによる割れの事例です。
ケース2材料自体の問題(節抜け)
不備要因
●製材自体に節があり、取付け時に抜け落ちた事例です。
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1968年2月生まれ。1990年大阪学院大学経済学部卒業後、小堀住研(株)(現:(株)ヤマダホームズ)、
そして建材商社を経て、2006年に(株)NEXT STAGEを創業。
民間でいち早く第三者検査事業をスタートさせ関西を中心に普及させてきたが、本質的な技術者の人財化や
品質向上への仕組みにギャップを感じ、2013年には、業界初の施工品質監査ナレッジマネジメント体系を業界に提唱し、
「監査」という独自の手法を用いたPDCAサービスを展開する。
現在では全国8拠点、800社を超えるビルダーがサービスを導入し、2020年には建築技術に特化した
学習環境プラットフォーム事業を本格化させ、2021年8月より、これまで蓄積してきたテクニカルビックデータを駆使し、
誰もが参入できなかったデータ&アナリティクス事業を実現させ、これからの住宅価値を変えるエッセンシャルな建設DXを
推進する。