今回の第12回目のコラムで、このシリーズの最終回となります。一連の施工管理を中心としたメソッドとして、技術スタッフの管理思考を正しくしっかりと身に着けていただくことを主眼として連載してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
最終回につきましては、定期点検やメンテナンスといった維持管理業務に関する内容を最後にお送りし、このシリーズの幕を閉じたいと考えております。
まず、維持管理を実施する目的として、以下のように挙げられます。
恐らくlevel①の基本目的は皆様もご理解のとおり、請負契約上、お客様と約束しているから実施するという、事業者としての倫理観上当たり前であります。
しかしながら、長期優良住宅認定という中でも、定期点検すら実施していない会社もまだ存在しているのも否めません。
ここは議論する余地もなく、実施すらしないのであれば、住宅事業者としてはすでに失格であると言えるでしょう。
下記の図表は、実際のお客様の購買心理に関する図表です。
お客様は「ちゃんと建つ」という性善説を元に、当然メンテナンスもしっかり実施してもらえるという未来を信じて契約をしているのですから、事業者としての倫理観は絶対的でなければなりません。
level②については、工務店事業が地域事業であることから、当然人として誠実であれば、一生に一回ともなりうる住宅を任せて頂いたお客様に対して、しっかり引き渡し後のフォローを充実させていきたいという使命感があるに違いありません。
そのようなお客様との関係値を更に強化し、未来の受注や紹介といったことも視野に入れながら維持管理を徹底させていくという目的も大切な理由の1つではないでしょうか。
ただ、このようなことが理解できていながらも、下記の図表 ..
この続きはA-PLUGに会員登録して
読むことができます!
A-PLUGは工務店様・リフォーム店様などの
建築関係プロユーザー対象の会員制サイトです。
1968年2月生まれ。1990年大阪学院大学経済学部卒業後、小堀住研(株)(現:(株)ヤマダホームズ)、
そして建材商社を経て、2006年に(株)NEXT STAGEを創業。
民間でいち早く第三者検査事業をスタートさせ関西を中心に普及させてきたが、本質的な技術者の人財化や
品質向上への仕組みにギャップを感じ、2013年には、業界初の施工品質監査ナレッジマネジメント体系を業界に提唱し、
「監査」という独自の手法を用いたPDCAサービスを展開する。
現在では全国8拠点、800社を超えるビルダーがサービスを導入し、2020年には建築技術に特化した
学習環境プラットフォーム事業を本格化させ、2021年8月より、これまで蓄積してきたテクニカルビックデータを駆使し、
誰もが参入できなかったデータ&アナリティクス事業を実現させ、これからの住宅価値を変えるエッセンシャルな建設DXを
推進する。