住宅デザインを語ろうとするのは、とても難しいものです。その難題の住宅デザインについて、書いてみたいと思いました。できれば住宅の担い手である地域工務店の経営を観点にして住宅デザインを考え、工務店にもできるテクニックとしてまとめてみたいと思います。
連載13回目となる今回は、「デザインを向上させるテクニック⑤」というテーマをお送りします。
※前回記事は
こちら(前回テーマ:デザインを向上させるテクニック④)
◆新しい様式への挑戦
これまでに細かいデザイン・テクニックを書いてきました。その小さなデザインの追求が大切であることもご理解いただけていると思います。
また、住宅デザイン・テクニック第4回では、住宅のデザイン様式にも触れてきました。様式を知るとデザインを詰めてゆくうえでの方向性を与えてくれます。様式を知れば知るほど、相応のデザイン・テクニックを手に入れているのと一緒です。しかし、逆に様式に縛られる可能性もあります。
さらに、新しい様式が生まれる可能性がないわけではありません。従来からの様式から脱却したからこそ、モダン様式が生まれ、さらに発展してインターナショナル様式やコンテポラリー様式もできました。また、プレーリー様式はフランク・ロイド・ライトが作ったといわれてもいます。
そうであれば、これまでのテクニックを使って、新しい様式を感じさせるようなデザインを検討してみることも不可能ではないはずです。デザイン・テクニック第4回の時と同じように、あまり大きな間取りの変更をしないようにしながら、なおかつ3Dでデザイン・バリエーションの検討を試みてみたいと思います。
最も基本となるのは、このモデルです。
もちろん、すでにある程度の基本的なデザイン・テク ..
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