◆自然災害を踏まえた家づくりの関心が高まる
◆地盤調査や耐震性など地震への安全を重視
住宅生産振興財団と住宅展示場協議会の「展示場来場者調査2020」によると、自然災害を意識した家づくりへの関心度が高まっている。
この調査は全国の総合住宅展示場を訪れた来場者のうち住宅計画を考えている人を対象に行ったもので回収数は733件。
「自然災害を意識した住宅づくり」について、関心度(関心がある+やや 関心がある)は、「地震」98.7%、「台風」93.8%、「豪雨」93.4%と、ほぼすべての人が関心を持っており、年代別においてもほとんど差はない。 一方、エリア別では、地震、台風、豪雨に「関心がある人」は、いずれも直近で災害が起きている四国・九州地方が最も高くなっている。
自然災害を踏まえた住宅計画の意識・導入意向で「非常に強い」のスコア が最も高いのは「地盤調査をしっかり行いたい」で52%、次いで「耐震性重 視」47%、「地震に強い土地か否か」46%と、いずれも地震に関する項目であり、地震への備えを重視している様子がうかがえる。2011年の東日本大震災直後に行った同様の調査結果と比較して大きな変化は見られず、同調査では「震災から約10年がたった現在でも、自然災害への意識は根強く残っている」と解説している。
また、「多少建築費がアップしても安全・安心な住宅を取得したい」という意向(非常に強い+少し強い)も8割を超えており、住宅に対する "安全・安心" のニーズは非常に強いことがわかる。
その一方で、「レジリエンス住宅」の認知度は「よく知っていた+少しは知っていた」は4.5%であり、「名前は知っているが、内容はほとんど知らない」を加えても14.2%に過ぎない。8割以上が「まったく知らなかった」と回答しており、防災・減災住宅のあり方については、まだまだ周知が足りていないようだ。
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YKK AP 株式会社 発行 「メディアレポート 2021.06」
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