YKK AP株式会社が発行する建築業界情報紙「メディアレポート」では、毎月様々な情報をお届け。「クローズアップ」記事では国や企業・シンクタンク等の最新の調査から見えてくる業界動向や住まい手の嗜好・傾向などをご紹介しています。その中で今回は「注文住宅選択”デザイン”が6年ぶりのトップ」と題した記事をご紹介します。
今回ご紹介するのは「メディアレポート 2023.10」に掲載された記事です。冊子PDFは下記よりご覧ください。
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注文住宅選択理由で「デザイン」が6年ぶりのトップ
中古住宅の選択理由は広さが十分との声も
国土交通省の「令和4年度住宅市場動向調査」によると、注文住宅の選択理由として「住宅デザインが気に入ったから」が最多となったことが分かった。「デザイン」がトップになったのは2016年の調査以来6年ぶりのことである。
注文住宅取得世帯は、住宅取得に当たって約73%の世帯が注文住宅同士で比較検討しており、4人に3人は注文住宅を前提として検討を進めていることがわかる。逆に既存(中古)住宅を選ばなかった理由は「新築の方が気持ちが良いから」(57.5%)が圧倒的に多く、「品質が低そう」(28.6%)や「隠れた不具合が心配だった」(27.7%)など既存住宅のマイナスイメージではなく、積極的に新築を選んでいる様子がうかがえる。
設備等に関する選択理由のトップは「住宅デザインが気に入ったから」( 62.2% )。2016年の調査以降「高気密・高断熱住宅だから」が1位を続けてきたが、6年ぶりに「デザイン」がトップとなった。以下、「高断熱・高気密住宅だから」( 60.2%)、「火災・地震・水害などへの安全性が高いから」( 50.6%)などが続き、性能面での選択理由が上位にきていることは例年と変わっていない。
一方、既存(中古)戸建住宅取得世帯は、その約78%が「既存(中古)戸建住宅」同士を比較している。また、中古戸建住宅を選んだ理由としては、「予算的に見て中古住宅が手頃だったから」が約63%で最多、次点で「新築住宅にこだわらなかったから」が約48%と続いている。既存戸建住宅取得者は、主に予算面から、初めから既存住宅を前提に検討、購入していることがわかる。
住宅の選択理由は、1位を続けてきた「価格が適切だったから」を「一戸建てだから」が上回りトップとなった。
一方、設備等に関する選択理由は「住宅の広さが十分だから」が約76%でトップ、「間取り・部屋数が適当だから」も75%と僅差で続いており、この2項目が他項目に比べて群を抜いて多い傾向は変わっていない。
[ご紹介]YKK AP 株式会社 発行「メディアレポート 2023.10」
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