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2024/08/23 15:00 - No.1421


窓シャッターで大型台風に備える(特集)


メディアレポート|特集
メディアレポート 編集部

2024/08/23 15:00 - No.1421

 

YKK AP株式会社が発行する建築業界情報誌「メディアレポート」の「特集」では、季節の話題や特にお伝えしたい情報をご紹介しています。
今回はメディアレポート 2024年8月号に掲載された「窓シャッターで大型台風に備える」をお届けします。


窓シャッターで大型台風に備える
防災だけでなく1年を通じた暮らしの価値を提供

台風の暴風雨から暮らしと住まいを守る窓シャッター。防災だけでなく防犯、断熱、防露、換気など、さまざまな機能を持ち、その採用で日々の暮らしの安全性、快適性をさらに高めることができます。


毎年のように大型台風による大きな被害が発生しています。

気象庁のデータによると、台風の上陸回数は太平洋側を中心に九州、四国、中部などが上位にあがりますが、千葉県もトップ10入りしています。ちなみにトップ10に沖縄県が入っていませんが、これは「上陸」の定義が「台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達した場合」とされているからで、沖縄県は「台風が通過した」と表現されます。同じように海岸線が存在しない内陸県にも台風は上陸しません。つまり”台風上陸トップ10“に入っていなくても、大きな被害が多々発生しており、広くそのリスクがあるということです。

飛来物により窓ガラスが割れ、割れた破片で居住者に人的被害を与えたり、部屋に風圧がかかり屋根が吹き飛ぶなど住宅そのものも大きな損害を受けることになります。財産の被害は計り知れません。特に、大型台風が頻発化するなか、開口部の強化が不可欠になっているのです。

 商品開発者の声 
窓シャッターは、台風対策だけでなく1年通して快適を得られる商品です。もちろん通常の引違い窓のみより価格は高くなりますが、その分の付加価値は十分にあると思っています。体感、実感して頂ければ十分納得して頂けるのではないでしょうか。


「耐風シャッターGR」
安全性が評価され強靭化大賞の優秀賞も受賞

YKK APは、台風被害の拡大を踏まえ、2020年に新築用の「耐風シャッターGR」、リフォーム用の「マドリモ 耐風シャッターGR」を発売しました。
台風から窓を守るため、耐風圧性能は1200Pa(負圧)、風速換算で62m/s相当。さらに耐飛来物衝突性能はJISガラス試験C相当を備え、窓シャッターを閉めた状態で重さ2.05㎏の木材を時速44㎞で衝突させても窓ガラスが割れません。
後にはリフォーム用ラインアップを拡充して耐風シャッターGR「バルコニーFRP防水向け工法(マドリモ)」を、また、耐風シャッターGRに耐風圧性能2000Pa(負圧)仕様を追加するなど、ラインアップを充実させてきました。
その安全性が認められ、2022年の第8回「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」の優秀賞を受賞しています。



台風対策に欠かせない2階へのシャッター設置

ガラスは衝撃力に弱く、台風時におけるガラス被害のほとんどが飛来物によるものです。
ただ、台風の上陸、通過が多いエリアにおいても、2階にシャッターをつけているケースはまだまだ少ないのが現実です。
YKK APは1階だけでなく2階にも、引違い窓への「耐風シャッターGR」、リフォームでは「マドリモ 耐風シャッターGR」を提案しています。
また、シャッターをつけることができない小窓には防災安全合わせガラス使った「エピソードⅡ NEO-R」を、リフォームの場合は防災安全合わせガラスを使ったマドリモをおすすめしています。


台風の“メッカ”沖縄で「耐風シャッターGR」を新たに展開

YKK APは今年4月に住宅・エクステリア統括本部 住宅本部 九州統括支社 那覇支店を開設しました。沖縄における提案の1つの目玉が「耐風シャッターGR」です。
沖縄ではこれまでシャッターはあまり使われてきませんでした。その大きな理由の1つが「錆びるのではないか」という懸念です。YKK APは、2021年に沖縄県内の潮風の影響を受けやすい場所に建つ実邸に「マドリモ 耐風シャッターGR」を設置し、2年間の実証実験を行いました。その結果、高耐食メッキをケーシング部に施したシャッターは取付ねじが錆びない、ボックスカバーが脱落しないといった結果を確認しています。
また、沖縄では風速50m/sの台風が当たり前に通過するため、従来のシャッターでは耐風圧性能が心もとなかったことも事実です。「耐風シャッターGR」は、風速換算62m/s相当だけでなく同80m/s相当まで耐えられるものもラインアップしており、安心して使うことができます。
もちろん、近年増えている木造住宅だけでなく、沖縄に多いRC造の住宅にも対応します。

 
沖縄向けのカタログ「コーディネイトナビ」や窓シャッターの動画を作成し、提案を進めている


防災、防犯だけではないシャッターがつくる快適な生活

窓シャッターは、台風対策という非常時の効果だけではありません。防犯効果も期待できますが、
断熱や防露、遮音、遮光といった日常の暮らしをワンランクアップし、1年を通じて快適な暮らしを実現することができます。

窓辺の温度上昇を抑え涼しく快適に

「リモコンスリットシャッターGR」シリーズは、日光による温度上昇を防ぎ、遮熱効果も備えます。陽射しが強い夏場でもシャッターをスリット状態にすることで、窓辺の床の温度は遮蔽無しに比べて7℃下がります。シャッターの遮熱効果は一目瞭然です。


スリットシャッターできれいな空気環境と心地よい空間

スリットシャッターは、プライバシーや防犯性を確保しながら風を取り込むことができるのが大きな特徴です。YKK APがシミュレーションしたところ、シャッタースリット状態・窓10cm開けの場合の換気回数は2.4回/時間と、コロナ対策における推奨換気回数2.0回/時間を上回ることが確認できました。さらに、室外温度が35℃・室内温度27℃の場合、室内中心温度が32℃を上回るまでにかかる時間は17分49秒と、シャッター全開・窓全開よりも10倍遅いのです。



遮光・遮音で快適な睡眠環境を

良質な睡眠は明日への活力につながります。ぐっすり眠るためにも寝室の環境は大事にしたいもの。外部からの光や音を遮ることが大切になります。
窓シャッターの窓際の明るさは0.02luxと、遮光カーテン2級の1.45lux照度を抑えられます。昼の睡眠の妨げにもなりません。また、窓シャッターは外からの音を30dB低減し、安眠環境を実現します。快眠環境には静かな公園程度の40dB以下が望ましいとされますが、窓シャッターを取り付ければ70dBの街頭の騒音を40dB程度に下げることができるのです。

 商品開発者の声 
窓シャッターというと台風対策と防犯というイメージが強いと思います。しかし、それ以外にも、より健康的な、より快適な住環境を提供するさまざまな機能を持っています。是非、多くの人にそうした魅力を知っていただき、窓シャッターを普及させていきたいと考えています。


IoTと連携し、スマートハウスでさらに便利に

電動シャッターを使えば、HEMSやIoT住宅サービスと連携が可能です。外部から操作ができたり、家中のシャッターをまとめて開閉できたりと、さらに利便性が高まります。



進む住まいのスマート化 シャッターは4人に一人が利用

YKK APの社内調査によると、「現在利用している住宅IoT」は「玄関ドア 電気錠の施解錠」が36%、「電動シャッターの開閉制御」が25%でした(「住宅のIoTに関するアンケート」(ジャストシステム社Fastask調査・築10年未満の戸建住宅が対象))。
窓シャッターをIoTでつなげることで、急な豪雨の時でも外出先からシャッターを閉めることができる、朝目覚めた時に「おはよう」とスマートスピーカーに話しかけるといっせいにシャッターが開くといったことが可能になります。


統一規格JEM-A接続で各メーカーとシンプルに連携

YKK APの電動シャッターは、さまざまなメーカーのHEMSやIoT住宅サービスと統一規格のJEM-A変換アダプタを介して接続します。面倒な手間もかかりません。

 商品開発者の声 
住宅IoTというと外出先からコントロールできるということが大きな魅力です。一方で、お年寄りや体の不自由な方が声だけで操作できるなど、誰にでもやさしいシステムだと思います。窓シャッターをIoTにつなぐことで生活が充実したものになる、そんな機能も是非知っていただきたいと思っています。



 メディアレポート 2024年8月号

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メディアレポート 編集部
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