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2019/03/05 10:31 - No.418


第9回 鎌田紀彦氏「高断熱住宅の課題と技術動向 ②「Q1住宅」の概要」


北海道の高性能住宅を探る
大菅 力

2019/03/05 10:31 - No.418

 
快適で光熱費の掛からない高断熱住宅の普及に向け、多くの提案と実践を行ってきた鎌田紀彦氏。鎌田氏が考える高断熱住宅の課題や技術動向について聞いていく全4回の連載。第2回は鎌田氏や新住協が推進する「Q1住宅」について聞く。鎌田紀彦氏  室蘭工業大学名誉教授一般社団法人新木造住宅技術研究協議会[新住協]代表理事−鎌田先生が代表理事を務める新住協は「Q1.0住宅」を推進していますね鎌田 「Q1住宅」のコンセプトは「燃費半分」です。本来これは一般住宅の暖房費の半分以下で全室暖房を実現しようと云うことです。セミナーなどを通じてそのノウハウを一般の工務店や設計事務所に広く伝えるとともに、新住協の会員には「全棟Q1.0住宅」つまり「Q1.0住宅しかつくらない工務店になってください」と訴えています。−「Q1住宅」の普及は進んでいますか?鎌田 新住協の会員の中では「全棟高断熱住宅」の工務店は数100社います。ただし、「全棟Q1.0住宅」となると40~50社というところです。2020年までには工務店の生き残りという意味からも「全棟Q1.0住宅」の工務店を200社以上に増やすのが目標です。−それを達成するための方策はなんでしょう 鎌田 まず「Q1.0住宅」の基準を見直しました。当初は基準を厳しく設定しすぎていました。先に述べたようにQ1のコンセプトは「燃費半分」ですが、最初の基準だと5地域では3分の1まで下がります。これは厳しすぎると考えました。−「燃費半分」とは何と比べて半分なのですか?鎌田 「あなたが住んでいる今の家を、全室暖房で快適にして暖房費を半分に」というのが出発点なのですが、「あなたが住んでいる今の家」の暖房エネルギーの調査データがありません。集合住宅を含めた調査はありますが、それだと暖房 ..
 
大菅 力
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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