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2017/10/27 09:16 - No.152


第1回 工務店はなくならない ーインフラ産業としての住宅会社


がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

2017/10/27 09:16 - No.152

 
「止むことなき地震のニュース」また、メキシコでM7.1の地震が発生しました。2週間ほど前の9月7日にもm8.1の地震が起きたばかりです。おそらく誰もが、地球上に地震が増えたと感じていることでしょう。アメリカ地質研究所で公開されている地震のデータをグラフ化してみると、その怖さが痛感できます。間違いなく、21世紀に入ってから地震発生数は増えています。メキシコの連続地震から、2016年の熊本地震を思い出す人も多いと思います。前震と本震という、新しい地震の定義を定めなければならないほど、これまでにない地震が発生し、亡くなられた方もいらっしゃいます。痛ましいことです。住宅のことを考えるのに、地震は外すことのできないテーマの1つです。しかし、建物のはなしは後に譲り、今回は、忘れられない熊本地震のニュースの1シーンから日本の住宅業界のことを考えたいと思います。それは、いつ、どこの局かも分からない、本当にささいなシーンです。被害状況を知らせるための被災者が映し出されていました。「ご覧のように自宅が被災して被害を受けた◯◯さんは、工務店を営まれていますが、多くの被災者からの急ぎの相談を受けて、自宅の修繕もできないままです。」それは地震災害だけに限られることではなく、大雨でも大雪でも、同じ状況が生まれます。自衛隊やボランティアの活動は報道されますが、このような事態に地域の工務店が支えているという事実を忘れてはいけません。地域が災害を乗り越えるのには、地域の工務店がなくてはならない存在なのです。工務店がなくなれば、その地域は成り立たないと思えてきます。「工務店はなくなるのか」一方、住宅着工数は確実に減少しています。日本の人口が減っている中、内需の代表である住宅産業が縮小するのは、誰の目で見ても明らか ..
 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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