『どんな工務店が頼りになるのか? ──お客様の心理から考える工務店業』シリーズの第4回です。(前回記事はこちら)関係を壊す情動、『怒りシステム』最も基本となる情動の『恐怖システム』に続いて、次は『怒りシステム』について、工務店業に応用させてみたいと思います。「怒り」というのは、感情の喜怒哀楽の中にもあって、感情との違いがわかりにくいのではないかと思います。時に人間は「切れる」こともあり、これも「怒り」の一端であるようにも思えます。 理解するために原点に戻るとすれば、動物の行動の中での「怒り」を探してみれば解るかもしれません。縄張りを侵されたり、獲物を横取りされたりすると、動物も「怒り」を露わにして喧嘩になります。この事例でも、まだ複雑に感じます。最も理解しやすかったのは、たとえば肉食動物に捕まった時には、どの動物でも瞬間的には全力で逃げようもがきます。この時のエネルギーを発揮させているのが、『怒りシステム』だということです。たとえば生まれたばかりの子どもは、まだ経験もほとんどないので大脳で考えて反応することはできません。でも、そんな赤ん坊でも、両手で押さえて拘束すると、怒って泣き出します。赤ん坊の場合は、泣くことは怒りそのものです。それは「情動」の中に仕組まれた脳内の仕組みなのです。火事場の馬鹿力も、もしかしたら『怒りシステム』によって生み出されているのかもしれません。このような時に、よくパニックという言葉も使われがちですが、じつは『情動システム』の中にも使われる言葉なので明確に分けておかなければなりません。それは後の、『パニックシステム』の時に詳しく考えたいと思います。穏やかな、「怒り」じつはこの『怒りシステム』にも、穏やかものがあるといいます。つまり単純な「怒り」だけではな ..
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