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(前回記事はこちら)建築基準法の壁量を満足していれば十分でしょうか?耐震等級3の壁量が必要でしょうか?実はこの答えは簡単ではありません。木造住宅が大地震に耐えるにはどれくらいの壁量が必要でしょうか?◆壁量計算の成り立ち現在の建築基準法の必要壁量(最低限必要とされている壁の長さ)では軽い屋根の2階建ての1階では床面積1㎡当たり「29cm」の耐力壁が必要とされています。この数字はこれまで起きた地震の被害調査結果を踏まえて「経験的」に決められている数字で、何度か見直しがされています。なぜなら「29cm」を満足していた木造住宅がその2つの地震でも(他の地震でも)ほとんど倒壊していなかったからです。接合部の重要性についてはまた次回。建築基準法が制定された1950年当時は「12cm」必要とされていましたので、現在は2倍以上もの壁量が要求されていることになります。そんな「29cm」ですが、実は40年近く前の1981年に決められた数字で1995年阪神淡路大震災や2016年熊本地震を経験しても改正されていません。ただし、阪神淡路大震災で、壁量以外の「壁のバランス」や「接合部」の重要性が注目され、2000年に必要壁量以外の基準が強化されることとなります。◆壁量計算が担保する耐震性能とは?下のグラフは2016年熊本地震で被害の大きかった益城町中心部の木造住宅のダメージの大きさを建築年代別にグラフにしたものです。さきほど説明した1981年と2000年で区別をしています。2016年熊本地震における益城町中心部の木造住宅の被害(※1)この数字を見ると、1981年以降に建てられた「29cm」を守っていた住宅でも9%が倒壊していることが分かります。しかし2000年以降に強化された住宅の倒壊率は2%であることが ..
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