この連載では、地域工務店が自社のファンを増やすべく、女性が視覚的に「理解しやすく」「真似したくなる」投稿で、女心をつかむSNS発信のポイントを紹介していきます。
前回は、お得な情報でファンをつくる動画のコツについて紹介しました。動画では、建てた人の声を活かした間取りの紹介が人気で、女性目線で家事動線の使いやすさがわかるもの、心地よいナレーションなどの発信に工夫するのがポイントというお話でした。
連載3回目となる今回は、毎日見たくなる文字と仕掛けについてお話しします。
◆住まい手だからわかること
家づくりを考えるとき、最も参考になるのは「住まい手」の生の声です。
弊社は年間100件の住まい手へ暮らしのインタビューを行い、そこから得られた様々な意見をもとに、これから家を建てる人に向けた発信を行っています。取材の際によく聞くのが、「家を建てるまでは頻繁にSNSでどの施工会社で建てるかを検討するけれど、建てる工務店が決まったら、間取りや収納など、失敗しないための具体例を探した」というお話。というのも、家づくりでこだわりたい部分は、SNSや雑誌などで真似したい画像を集め、絶対に叶えようと考えますよね。
しかし家は住んでから良さや失敗に気づくもの。建てた人から聞く具体例こそ、これから建てる人のヒントであり、地域工務店のみなさまが自社のPRでも意識してほしいポイントになります。
◆4つの要素を軸に考える
様々な施工例を見る毎に、工務店ならではの提案や、その工務店でしか叶えられないことといった独自性や強みが見えてきます。
家づくりの先輩である住まい手の実例を、弊社は大きく4つの軸に分けて発信しています。それは、絶対に譲れなかった「こだわりポイント」、こうしてよかった「正解ポイント」、予算と折り合いをつけた「節約ポイント」、住まなければわからなかった「失敗ポイント」の4つです。
以下、投稿例とともに確認してみましょう。
◆住まい手のこだわりこそ自社の推しポイント
住まう人が主役の家には、その家族らしさがにじみ出ているものです。好きなもの、こだわり、生活スタイル......それらが反映された家なら、住む人自身がずっと大好きな家であり続けるはず。理想や憧れをカタチにした人たちのこだわりから、自社が強みとして推している技術やサービスに近いものはありませんか。
もし近いものがあれば発信のヒントとして、ぜひ参考にしてください。
こだわりポイント実例)
住まい手を対象に実施した、家づくりの「こだわりポイント」、「正解ポイント」に関するアンケートの回答例をご紹介します。
このような声を活かしSNS投稿する際には、女性が気になるポイントにフォーカスした写真を選び、施主の話し言葉に寄せて紹介するのがおすすめです。
設問:「家づくりで絶対に譲れなかったところはありますか?」
回答例)・薪ストーブを絶対に置きたいと施工例が多い工務店を探し、実現できたので満足です。
・家のどこにいても窓から緑が見える暮らしが理想で、それが叶う土地に平屋を建てられました。
・プライベートスペースとして設けた2階テラスは居心地がいいし、吹き抜けの大きな窓からたくさん光が入り明るいのがお気に入りです。
設問:「家づくりに採用して正解だったことはありますか?」
回答例)・女性建築士さんがおすすめしてくれたランドリールームが最高。私の低身長に合わせてハンガーパイプをつけてくれたり、壁を吸湿性の高いものにしてくれたり、梅雨時期も大活躍です。
・生活スタイルに合わせた家事動線が共働きの私たちにぴったり。
◆失敗や節約例から学べる!
建てて正解、こだわってよかったと思える事例はもちろん、「ここは失敗した」とか「予算との折り合いで我慢した」というマイナスポイントこそが、これから建てる人に良く役立ちます。初めての家づくりでは、頑張って自分で希望の間取りを描いて相談したという話をよく聞きますが、平面図だけでは分からないことが多いもの。マイナスポイントをヒントに、毎日そこで生活することをイメージさせるような、プロならではの「かゆいところに手が届く」発信を意識してみてはいかがでしょうか。
失敗ポイント実例①)
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