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2024/06/27 08:00 - No.1404


第9回 情動システム&ランチェスター


情動システム&ランチェスター~売れる工務店のための顧客心理マーケティング&必勝戦略
石川 新治

2024/06/27 08:00 - No.1404

 


集客どうする? SNSどうする? ホームページどうする? 商談どうする? カタログどうする? 商品どうする? 構造どうする? 現場どうする? クレームどうする? 紹介どうする?

こんな迷いを持っている工務店さんは多いと思います。そして、その答えを教えてくれるコンサルタントの先生も大勢います。もちろん、そのアドバイスも的確で役立つことでしょう。

でも、たった2つのマーケティング理論を知れば、自分で考えることができるようになり、道筋を見つけて迷わなくなります。

その2つの理論とは、多くの動物に共通して組み込まれている脳内の「情動システム」と、おそらく誰もが一度は聞いたことがある「ランチェスター戦略」です。情動を使って顧客の心理を知リ、ランチェスターの方程式から導かれる法則を駆使して、売れる工務店になるためのマーケティング入門です。


メディアを考える

これまで8回にわたって顧客の心理である情動システムと、会社資本を有効活用するためのランチェスター戦略の概要をお話してきました。工務店としてのさまざまな戦略策定シーンで、この2つの理論を使いながら、売れるための戦略を分析検討してみましょう。

分析したい項目やテーマはあまりにもたくさんあって、どこから手をつけたら良いのか迷います。どうやらその整理も必要だと思いますが、まずは、この2つの理論を復習する意味でも、何かひとつのテーマで考えてみることにしましょう。

検討を重ねれば、その中に「やるべきこと」と「避けるべきこと」が見えてくるかもしれません。それはそのまま売れる工務店となるための、成功のポイントと失敗のポイントになります。さらに、できれば分析の内容よりも、2つの理論の理解度を深めることに注力してみましょう。

これまで何度も冒頭の「〇〇どうする?」と、項目やテーマを投げかけてきましたが、これらのひとつひとつが対象となります。そして、それぞれが顧客の「欲しい!」「怪しい?」「悔しい“」「寂しい;」という情動とどのように関連し、あるいは武器となるのか兵力として活用すべきなのかを考えてみましょう。

ただ私は、ここで検討しようとしているものは、項目やテーマという一般的な呼び名では少し物足りなさを感じています。とある住宅メーカーの宣伝部門で、住宅事業の中でも工務店の活動に近い持家住宅市場への戦略・戦術とマーケティングを経験した者としての感性で語るのであれば「メディア」と呼びたいところです。

広報宣伝戦略的なテーマであれば「メディア」という言葉もしっくりきますが、商談や商品、さらには構造や建築現場を「メディア」と呼ぶのは少し抵抗があるかもしれません。

しかし、これらを通じて「顧客との4つの情動」が生まれるきっかけとなるものとして考えてみたいのです。お客さまとの関係をつなぐ中間点にあるものとして、チラシやテレビ、ラジオ、雑誌と同じように「メディア」として考えてみるのです。

 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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