ストック時代のベンチマークとなるリノベーションプロジェクトである「代沢の家」。その概要と現場のプロセスを何回かに分けてレポートします。■代沢の家レポートの構成(全10回)第1回 計画概要第2回 耐震概要第3回 木質フレーム概要第4回 断熱概要第5回 断熱施工その1第6回 断熱施工その2第7回 開口部の施工第8回 その他施工全般(上記のフォローも含め)第9回 竣工後レポート①第10回 竣工後レポート② 「代沢の家」は不動産と建築を一体で手掛けるリノベーション会社のリビタとYKKAPによるリノベーションプロジェクト。2社のもつリノベーション技術を結集し、これからストック時代のベンチマークとなるような高品質のリノベーションを追求しています。リノベーションされた住宅は見学期間を設けた後に再販されます。対象となった建物は、東京の下北沢エリアの閑静な住宅街に建つ、築30年のRC造地下室と木造2階建てからなる混構造の住宅です。延床面積は144.38㎡と、このエリアの建物としては多少ゆとりがあります。「代沢の家」の既存の外観。写真の右端見えるのが玄関につながる門扉既存の1階部分。スペースのつながりがなく閉鎖的既存の2階は天井でロフトと仕切られており、閉鎖的だったこの住宅の躯体性能を新築同等以上に高めたうえで、住まい手が自分たちの暮らしを整えるための余白をもった融通性の高い間取りに改変する計画です。この確かな躯体性能と余白をもった間取りというリノベーションの方針は、リビタがこれまで手掛けてきた戸建て再販に通底しているものです。曖昧な余白を生かしたプランニングこのリノベーションの設計を手掛けたのは、リノベーションの実績が豊富な納谷建築設計事務所。前述した余白の生かし方に定評があり、同社がリビタの物 ..
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