構造計算を行わない建築士や建築業者が「普通」という言葉で構造計算結果を否定することがあります。構造計算を行い、大きな断面の梁が出ると「普通はこんな大きな梁が出ない」と言われます。構造計算を行い、基礎がゴツくなると「普通はこんなゴツい基礎にならない」と言われます。そして、構造計算するとコストアップするから「構造計算はやめる」と言い出します。構造計算を行わず勝手に決めた梁断面を「普通」という意味がわかりません。構造計算を行わず勝手に決めた基礎を「普通」という意味がわかりません。いったい何を基準に話をしているのでしょうか?構造計算で算出される梁の断面、基礎の大きさが、安全性を確保した「普通」なのです。その安全性を確保した「普通」を「過剰」と捉えていることは危険なことです。なぜなら、安全性を無視したいわゆる「過小」を「普通」と勝手に決め、構造物である住宅をつくるのですから危険な行為そのものです。まずは、構造計算の結果を「普通」と捉え、なぜ、あなたの「普通」と違ったのかを考えてください。多くの建築士、建築業者は構造に関して「誰かが何かをやっている」という幻想を抱きます。さらに「こんな感じで大丈夫」という、根拠なき決めごとをします。例えば、梁断面の「普通」とは、プレカット業者が作成するプレカット図のことです。プレカット図に梁の断面寸法が記載されています。プレカット図を作成したプレカット業者に構造計算業務を依頼しましたか?構造計算費用は支払いましたか?プレカット業者は、部材を加工する会社です。伏図作成や構造計算による梁断面算出を行う会社ではありません。これは設計者である建築士の業務です。建築士がこれら業務を行わないため、プレカット業者はサービスで伏図作成をしているだけです。さすがに構造計算ま ..
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