平安建材 水嶋弘明氏「地域のネットワークで取り組む性能向上リノベ」（前編）

ともこ＠住宅ライターです。今回は「リノベーションフォーラム2019札幌会場」で行われた、平安建材株式会社の水嶋弘明さんによる講演を前後編でレポートします。水嶋さんは主に設立した「京ぐらしネットワーク」という団体で取り組まれている性能向上リノベーションについてお話しされています。水嶋さんは「我々が講演すると”どうせ「京都」の話でしょ？”と思われることが多いのですが、何かヒントになればと思い話をさせていただくのでぜひ参考にしていただけたら嬉しい」ということで、講演レポート前編のスタートです！平安建材はどんなことしているの？平安建材株式会社は京都にあり、主に建材の卸をされている会社です。水嶋さんは2005年に入社されました。入社した当時は60名弱でしたが、現在では85名の社員が在籍。水嶋さんは、企画部部長として日々新しい商品や仕組みの構築、販売方法や検査構築、営業と一緒に新規開拓営業、社内外での研修会実施、住宅あんしん保証関連の取次、住まい給付金、次世代住宅ポイント申請窓口の責任者、地盤調査も自ら現場に向かい調査しているなど、形のないモノの営業（説明）を行っております。今回のような講演の仕事もされています。▲　（注）上記太字表示箇所：水嶋さんご入社後に増えた業務だそうです。厳しさを増す法改正2007年6月、建築基準法改正（建築確認の厳格化）がありました。京都や大阪は、木造3階建ての家が多かったのですが、法改正直後、木造3階建ての家の建築確認がなかなか下りないという状況が続いたそうです。法律が変わり、検査機関も手探りの時期で、大変な状況になっていました。さらに、同年の2007年9月、京都においては「京都新景観条例」（景観はみんなのもの）が施行され、申請に時間を要するという現実と向き合う ..