これまで4回に渡って各種の支援策、並びに注文住宅、分譲住宅、中古、リフォームなど様々なケースでのシミュレーションを通じて消費税増税による影響を考えてきました。未だ、内閣では景気状況を見て消費税増税に踏み切るか最終判断を行うとされており、最終決定まで気を揉むところです。消費税を巡る目先の動向も気になりますが、今回はもう少し視点を拡げて考えてみます。消費税が上がる前に買うのが得か損か、という観点から少し拡げ、家賃負担の影響、金利の変動による影響なども踏まえて考えてみます。また、将来住まいにかかる光熱費、メンテナンスコストなども踏まえたライフサイクルコストという視点も考えてみることにします。例えば、第1回目で登場したAさんですが、消費税増税後に住宅取得をした方が、住宅ローン減税と住まいの給付金の拡充で増税後の方が10万円の負担減になるという計算結果になりました。しかし、このAさんが現在家賃10万円の賃貸アパートに住んでいて、増税後の支援策があるからということで、半年間購入を先延ばししたとします。その場合、以下の表に示す通り、半年分の家賃負担を考えると、その間貯蓄ができて自己資金を増やすことができたとしても、トータルしてマイナスになってしまいます。他の然るべき理由があって先延ばしするならまだしも、消費税増税後の支援策がお得だから、というだけで先送りする場合にはこのような視点も考慮することが必要です。今後の金利動向の影響も頭に入れておく必要があります。増税後でいいかと待っていた間に金利が上がった場合にはその影響も受けることになります。住宅ローンの金利は変動金利商品の金利が「短期プライムレート」、固定金利商品の金利が「長期金利(新規発行10年国債の利回りが代表的)」に連動して変動しています ..
この続きはA-PLUGに会員登録して
読むことができます!
A-PLUGは工務店様・リフォーム店様などの
建築関係プロユーザー対象の会員制サイトです。