「それはアルメレでは可能だ」オランダで最も新しい、自由の街みなさま、こんにちは。前回の記事に「アムステルダムは美しい昔ながらの景観を保つために、家の外壁を修繕する際も、壁の色などには自治体が制限を設けている」と書かれていたのを覚えていらっしゃいますか? アムステルダムのみならず、昔ながらの古い街には、建物と景観保護に関して厳しい決まりがあります。そこが、「自由にデザインされた家に住みたい」というオランダ人の願望の障壁になっていることもあるのです。けれど、とある街が革新的なオランダ住宅のムーブメントを牽引し続けているのです。今回は、その街についてお話しさせて下さい。その街の名前は、アルメレ(Almere)。アルメレはフレヴォラント州に属し、アムステルダムから東に約30kmの海沿いにある街です。1967年から1968年にかけて干拓工事がおこなわれ、1976年に最初の住宅が竣工しました。徐々に住民を増やし1984年に基礎自治体(ヘメーンテ)が成立。自治体としてはまだ35年程度の歴史しかないので、オランダで最も新しく誕生した都市のひとつと言われています。今ではフレヴォラント州では最大のヘメーンテであるといわれ、オランダでも8番目に人口の多い(約21万人)基礎自治体です。そんな急発展をとげるアルメレが人気を集める理由は、すばり「自由に家をデザインできること」。意外に思われるかもしれませんが、自由を愛する国オランダでも家に関しては多くの規制が存在します。昔ながらの街並みを保持するオランダにおいて、「個人で家を新築することはオランダ人にとって現実的ではない」と現地の知人は口をそろえて言います。そのため、昔ながらの家をリノベーションしつつ住む、というのが一般的なのです。しかし、アルメレは違いま ..
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