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2017/06/05 08:20 - No.111


第9回 実績報告書の作成ポイント① こまめな現場の記録が求められる


ゼロから学ぶ ZEHの教科書
大菅 力

2017/06/05 08:20 - No.111

 
今回から竣工後に提出する「補助事業実績報告書」の作成方法について、ポイントとなる点をまとめていく。ZEHの交付決定がなされた後、「交付決定通知書」が送られてくる。ZEHは竣工までの期間が原則的に交付後4カ月以内と定められているので、決定通知書がきたら、すぐに工事に着手できるように準備しておく。着工後も書類作成の作業はまだ続く。建物が完成した際に、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に対して「補助事業実績報告書」の提出が求められるため、その資料をストックしていかなければならない。 ■竣工後に即提出することが求められるこの報告書は、省エネルギーに関する各種の工事が申請書通りに行われたことを証明するもので、数十枚の現場の施工写真と建材や設備の出荷証明書などが必要になる。この書類は原則として、交付決定から4カ月以内に提出する必要がある。多くの場合は提出までに時間の余裕がないと思われるので、最終の工程に至る前に可能な範囲で書類を作成しておき、最終工程の写真が揃ったらすぐに郵送できるようにしておきたい。写真撮影や出荷証明書などに関する規定は、「交付決定通知書」と一緒に送られてくる「関連書類作成要領書」に詳しく書かれているので、それらを参照すればよい。施工状況を報告するシートは5つのカテゴリに分類されている■現場の状況を把握して漏れを防ぐここでは、撮影などの規程のうち、ポイントとなる部分をかいつまんで解説していく。まずは省エネルギーに関連する現場での施工の写真だ。主要な工程で設計通りの施工が行われたことを証明する必要があるので、かなりの頻度で現場に赴き、写真を撮ることが必要になる。断熱材の施工状況など石膏ボードで塞がれてしまうと撮れなくなる工程もあるので、大工などの職人とも密に連絡して ..
 
大菅 力
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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