
YKK AP株式会社が発行する建築業界情報誌「メディアレポート」の「注目!!わが社の家づくり」では、全国のビルダー様の取組みや家づくりに対する想いを紹介しています。
今回はメディアレポート 2025年3月号に掲載されたEDGE STYLE様の記事をご紹介します。

(熊本県熊本市)
お客様がつくりたいカッコいい家を
ラグジュアリーがコンセプトの建売住宅にも注力
お客様の要望に応え、デザインと性能を高いレベルでバランスよく実現する注文住宅に取り組んできた。市場変化のなか「ラグジュアリースタイル」の建売住宅に注力、新たな境地の開拓を進める。
私共EDGE STYLE(エッジスタイル)は、2024年8月に創業10周年を迎えました。これまで注文住宅を110棟、お客様の理想を聞き、形にしてきました。こだわったのは「カッコいい家」であること。そして、お客様に「ウチがいちばん」と思っていただけるための「あたりまえ」の性能です。
例えば、創業当初から外壁にはガルバリウム鋼鈑を採用してきました。理由は、サイディング外壁に築浅でコケやカビが生えるのを見るのがいやだったから。ただ金属であるがゆえ、外壁が熱くなる・雨音がうるさいというデメリットもあります。通気層をとり、透湿防水シートは遮熱タイプを採用、防音のために断熱材は厚い高性能グラスウールを敢えて採用することで、ガルバリウム鋼鈑の外壁でありながら、雨の日でも驚くほど静かな室内を実現しています。断熱は、外は遮熱・内部は保温という考えです。この工法を採用したのは、私が大工時代に色んな住宅会社の家を建て、その室内環境を体感してきたからです。
もちろん窓についても、創業時から樹脂窓「APW 330」を採用し、ZEH基準をクリアするなど、性能もトップクラスです。それを高いコストパフォーマンスで実現してきました。
そこに付加価値となるデザインをプラスしていきます。日本の木造軸組み工法をベースにした躯体に、北米のブルックリンスタイルやカリフォルニアスタイル、北欧・南欧のデザインを融合させていく。そこに上質な素材の質感、こだわりのディテールで作り、私たちの価値ある「カッコいい家」を作り上げていきます。
お客様の要望をふまえた上で、デザイン性の高さと、一定水準を超えた性能を実現する、そのバランスを取ることが1番重要、かつ難しいところです。
これまでスタッフ全員で意見を出し合ってきました。私の意見が通らないことも結構ありますが、それだけ皆が考えているということです。また、これまで色々な要望をメーカーに出し、意見交換や情報交換も行ってきました。けっして私1人の意見で会社が成長してきたわけではありません。
創業から10年が経ちますが、まがりなりにも営業もせずにここまで来ることができたということは、エッジスタイルがやってきたことが間違いではなく、お客様がつくりたいカッコいい家づくりを認めてもらっているのかなと自負しています。
コンセプトはラグジュアリー
他社が真似できない建売住宅を
4年前から建売住宅を手掛けています。これまで注文住宅ではお客様の理想を聞き、すべてを形にするというスタイルを続けてきました。打合せや工事期間はどこよりも長いのではないでしょうか。ただ、そこで出来上がった住宅は、お客様からすると満足いくものであっても、他の方にとっては好きじゃないかもしれません。また、お客様の要望をすべて形にしようとするとコストが上がり、夢を諦める方も少なくありません。
家の理想を追求すると注文住宅では建てられない、ならば建売住宅でやろうと、そのスタイルを「ラグジュアリースタイル」と命名しスタートしました。
「ラグジュアリースタイル」のデザインは、カルフォルニアでも北欧でも、もちろん和風でもない、たった今、現在のもの。他社ができない、エッジスタイルならではのカッコよさを表現していこうと取り組んでいます。例えば、床材には世界三大銘木と言われる「ブラックウォールナット」を標準採用しています。世界中どこを探してもこれ以上の床材はない、それを建売住宅で使っています。高級家具にも使われるしっとりした風合いを味わえる銘木です。そのように内装材や照明、設備機器をセレクトしています。高級ホテルのスイートルームをマイホームで実現する、それが「ラグジュアリースタイル」です。
土地代を除く建物価格は平均で4,000万円程度、坪単価は軽く100万超えと周辺相場からするとだいぶ高い。しかし、確実に売れます。富裕層に向けた建売住宅は他にありませんから。
一般的には「注文住宅には手が出ないから建売住宅」と言われています。しかし、エッジスタイルの建売住宅をみたお客様は一様に「これが建売住宅ですか」、「注文住宅よりもすごくないですか」と言われます。そこに言葉、営業力はいりません、「エッジスタイルの建売住宅」を買う・買わないの二択しかないのです。一般的に建売住宅は値段と立地で選ばれることが多いですが、私は家で選んでほしい。説明の不要な建売住宅、それが建売住宅の目指すところであり、私たちのやりたいことなのです。
一方で、建売住宅は注文住宅のお客様に対するモデルハウスでもあります。建売住宅はエッジスタイルの思いを形にしたものですから、何よりも説得力を持ちます。
増える富裕層に応える
磨けば輝く家づくりを
今、注文住宅を年間10棟前後引渡し、建売住宅を年5棟程販売していますが、今後、建売住宅の割合を高めていく考えです。来期は全体の半分程度を建売住宅とし、ゆくゆくは8〜9割としたい。
価格についても高めていきたいと考えています。注文住宅は、当初、1,800万円程度でしたが、現在は3,000万円超えで、建売住宅も建物のみの価格を現在の4,000万円程度から5,000万円、6,000万円へと展開していきたいと考えています。
今、人口が減り住宅市場のシュリンクが指摘されていますが、それはマクロの話。私は熊本で家づくりをしたいだけですからミクロの話となります。熊本エリアは富裕層が増加していると感じています。富裕層は6%程度と言われていますが、肌感では15%くらいいるのではないでしょうか。そのような方々のニーズの受け皿になれればと考えています。
私は、「床を掃除するのではなく磨きませんか、磨けば家が輝きますよと」とお客様にお話しています。家を趣味にして磨けば、30年後には「劣化ではなく味わい深い家」になります。そういう感覚を持って私たちは家を作っています。
毎月様々な情報をお届けしています。
メディアレポートのバックナンバーはコチラからご覧いただけます。
毎月様々な情報をお届けしています。
メディアレポートのバックナンバーはコチラからご覧いただけます。