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2025/09/02 08:00 - No.1506


ふかし枠なしで設置可能な内窓(新商品)


メディアレポート|新商品
メディアレポート 編集部

2025/09/02 08:00 - No.1506

 


「新商品」では、商品企画者・開発者の思いを掘下げながらYKK APの新商品をご紹介します。



ふかし枠なしで設置可能な内窓
窓額縁取付け見込みわずか47mmを実現


新構造により薄見込みを実現した新たな内窓「かんたん ウチリモ 内窓」を発売しました。ふかし枠が必要となることから内窓の設置をあきらめていたケースでも内窓の設置が可能となります。


内窓設置の困りごとを解消
ふかし枠なしでの内窓設置を拡大

窓の内側に取付けることで快適で省エネな空間を実現する内窓。ただ、その困りごととして窓額縁の見込み寸法が小さい場合に「ふかし枠」の設置が指摘されてきました。居室側に枠が出っ張るため、部屋が狭く感じたり、補強部品の見た目が悪かったり、コストが高くなったり。ユーザーにきちんと説明しきれなければトラブルとなることも。YKK APがストック住宅を調べたところ、内窓設置にふかし枠が必要な現場は、戸建て住宅で約50%、RCマンションでは約75%に達しています。

ふかし枠が必要なことから内窓の設置をあきらめていた方々にしっかりと提案できる内窓を! その想いで開発したのが「かんたん ウチリモ 内窓」です。その大きな特徴が額縁取付見込寸法で、47mmあればふかし枠なしで内窓を取付けることができます。

YKK APは約30年にわたり内窓「プラマードU」を販売してきましたが、新商品開発に伴い新たに内窓のブランド「かんたん ウチリモ」を立ち上げ、「かんたん ウチリモ 内窓」と「かんたん ウチリモ プラマードU」に再編しました。薄見込みを特徴とする引違い窓の「内窓」と、プロジェクト窓の「プラマードU」で、内窓リフォームによる快適空間を提案します。

かんたん ウチリモ 内窓
引違い窓 窓タイプ・テラスタイプを発売



YKK AP史上最薄の額縁取付見込み
意匠性や施工性を向上、価格競争力もアップ


薄見込み+枠持ち出し納まりで“ふかし枠なし”を実現

従来、額縁寸法が70mm未満の場合にはふかし枠が必要でした。新商品は、下枠見込みを58mmまで小さくするとともに、枠を最大11mm持ち出す「枠持ち出し納まり」で額縁の見込みが最小47mmあればふかし枠なしで納めることができます。

取付見込み寸法は、鉄骨系ハウスメーカーやRCマンションで約50mm、既設内付サッシで約55mm、2×4住宅で約65mmであり、これまでふかし枠が必要であった多くの現場で「ふかし枠なし」が可能となります。

「ふかし枠なし」により、意匠性や施工性がアップ、さらに価格競争力も高まりました。また、ふかし枠が必要な場合であっても、これまでよりも小さな見込みで納めることが可能となります。

 薄見込みで意匠性、施工性を向上



小さな積み重ねで薄見込みを実現

既存商品の「プラマードU」の障子の見込み、ガラス総厚を変えずに枠見込みをスリム化すること。それは、さまざまな部位を見直し、小さな部分を少しずつ削りスリム化を図る積み重ねでした。

たて枠の室外面と障子の面を揃えて6mm。召し合せ框の形状を見直し召し合せ間隔を3mmスリム化。さらに戸先框形状を工夫し障子位置を室内側に1.5mm寄せました。これらにより、たて枠見込みを従来の70mm合計から10.5mmスリム化した59.5mmを実現しました。


部品を一から見直し、枠持ち出し納まりを可能に

「かんたん ウチリモ 内窓」の開発で力を入れたのが「枠持ち出し納まり」です。「プラマードU」は室内側の枠の端部ある軟質AT材や、枠の裏面の凹凸が枠を持ち出した時に露出してしまい意匠性を損ねてしまっていました。軟質AT材の位置を変更し、枠の裏面の凹凸をなくすなどの配慮を行いました。

また、枠持ち出しは障子の脱落というリスクなどもあるため、しっかりと安全性に配慮しました。上下枠とたて枠のコーナー部にコーナーキャップを標準搭載しました。このキャップには持ち出し量を判断できるラインをつけ、持ち出した際の障子脱落防止に配慮しています。

枠の室内側のAT材の位置を変更し意匠性に配慮



コーナーキャップに持ち出し量を判断できるガイドを設置


安全に全開にできる新引手を標準装備

これまで外障子を開けようとすると指を挟む危険性があったことから、指を挟むことなく、しっかり外障子を最後まで開けられる引手を新たに開発しました。

「ストッパー付安全引手」は、通常時はフラットになっている引手に手を入れるとストッパー部が飛び出て、窓を開け切ったときに内側障子の召し合せにストッパーが当たって指はさみを防止します。さらに手を離すとストッパーが平らに戻り、最後は障子を押し込むことで全開とすることができます。

新開発の「ストッパー付安全引手」で安全に全開に

 担当者の声 
安心して使っていただける商品を意識しました。「枠持ち出し納まり」は、施工現場の判断によっては事故につながりかねません。現場調査、取り付け方などについての注意喚起やわかりやすさといった配慮に気を使いました。ストッパー付安全引手も安心にご使用いただくひと工夫です。


商品開発本部 住宅商品開発部 窓商品開発室 大塚 瞳


Low-E 複層ガラスの “ガス無” でも熱還流率1.5以下を実現

「かんたん ウチリモ 内窓」はLow-E 複層ガラスのガス無・アルミスペーサー仕様でも高い性能を発揮すること。アルミ部材はそれ自体が熱橋となってしまい熱を逃がしてしまいます。上框の金属製補強材を端部のみの連結材に変更し、連結強度を保ちながら断熱性を高めました。

その結果、補助制度「次世代窓リノベ」のSグレードに対応する熱還流率1.5W/(㎡・K)以下を実現しました。

補強材の見直しで熱橋を削減、性能向上を実現


ブラックコーディネイトのニーズに、カームブラック色を追加

内窓の出荷をみるとナチュラルとホワイトの割合が高いのですが、リフォーム・リノベーションの現場ではブラック色のニーズが根強くあります。さらにリフォーム適齢期を迎える築25年ほどの建物ではブラック色の流行があったことなども踏まえ、新たにカームブラック色を追加しコーディネイト性を高めました。

新たにカームブラック色を追加


 担当者の声 
「かんたん ウチリモ 内窓」は、ふかし枠を使わずに納められる現場を一つでも多くしたいという想いで開発しました。どのような寸法にすれば取付けできる現場がどのくらい増えるか、その市場調査分析が非常に重要でした。
また、従来品よりもガラス厚が薄いガラスを使えば薄見込みとすることはけっして難しくありませんが、ガラス厚が薄いガラスで断熱性能が下がってしまえば元も子もありません。住宅の省エネ性向上が強く求められるなか、内窓に求められる性能も上がっています。断熱性能を維持しつつ薄見込みを実現し、これまで内窓設置をあきらめていた方々にもお届けできる商品が開発できました。

 
住宅本部 住宅商品部 窓商品企画室 石川南


 かんたん ウチリモ内窓/プラマードU



 
メディアレポート 編集部
YKK AP株式会社

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