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2017/08/16 13:15 - No.132


第4回 LDKの断熱改修


断熱改修の教科書 事例研究編
大菅 力

2017/08/16 13:15 - No.132

 
前回に引き続き、断熱施工の様子をお伝えする。今回はLDKなどの1階居室の断熱改修の概要について、順を追ってお伝えする。1階居室の断熱部位は、床と壁、天井となる。上階に空間があることから1階天井の断熱を施すかどうかは議論になることもあるが、壁の気流止めを施す上でも天井を開けることになり、また2階は使用しておらず、冬季の室温はかなり低くなるため、ここでは天井断熱を実施することにした。同様に間仕切り壁についても、隣室は使用頻度が低く、室温も低いため、断熱して区画することにした。各部位の断熱の概要についてみていく。まず床だが、一部を撤去して、床下の様子を見るとともに、キッチンと浴室の給排水をやり変えるための作業スペースとした。床下の状態によっては床をすべて撤去することを考えていたが、前述したように床下の状態は健全だったため、多くの床は作業床と新規床下地として活用するために残すことにした。そうなると床下の断熱施工をどうするかというのが問題になる。ここでは、床下に潜って、気流止めを施した上で根太間に32Kの床用グラスウール42㎜を施工することにした。床下に潜って行う作業は大工には嫌われるが、ここでは大工親方でもある工務店の社長がみずから潜って、断熱材の施工をもくもくと一人で遂行した。床の断熱は床下に潜り、床用32Kグラスウール42㎜を根太間に充填した。防湿のために地面にポリエチレンフィルムを敷いている床と壁部分に施工された気流止め。隙間という隙間にすべて詰めていく天井の断熱については、野縁を残して天井材を撤去した。ここは浴室と同じく袋入りの天井用の24K高性能グラスウール100㎜を野縁の間から天井に送り、敷き詰めた。天井側から壁の隙間にも気流止めを施工した。天井断熱の様子。袋入りの天井用グ ..
 
大菅 力
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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