いい家ってなんでしょう? いい家といえば、今の時代であれば、夏涼しくて冬温かい家という答えが、真っ先に聞こえてきます。そして、それが間違いであるという人は、誰もいないと思います。 高断熱高気密の家は、無駄なエネルギー消費を抑え地球環境に貢献するだけではなく、住んでいる人の健康のためにも良く、おそらく長生きできる家にもなります。そのために燃費を計算して、性能として家の評価を定めようともします。 でも、家は文明半分、文化半分です。性能や技術という文明的な尺度の他にも、文化的、精神的な価値があるはずです。性能だけが良くても、町並みの中に残しておきたいと思うような家でなければ、日本の家はいずれ味気ないものになってしまいそうです。 逆に、伝統的建造物保存地区のように、保存して守ろうとする家は、多少性能が落ちても価値があると認めているからこそ、残されているものです。 たとえば、性能のことだけを考えたら、熱が逃げる窓は小さくするに越したことはありません。耐震性能だって、最終的には壁の量で決まります。壁を多くすることです。 でも、日本の伝統的な住居には、掃出し窓が並び壁が少ない家です。そのまま解釈すれば、日本の家はいい家ではなくなってしまいます。もしくは壁のように断熱性の高い窓を作らなければ実現できません。 文化的な側面から、もう少しいい家のことを考えてみましょう。 「高級な家」のイメージを教えてください 以前、「高級な家」というイメージを調査したことがあります。95%以上の人が、「高級」であることを良いイメージとして捉えています。その意味では、いい家を表す尺度にもなっているはずです。 では「高級な家」とは、どのような家なのでしょうか。 大手の広告代理店も、こぞって調査をしてくれました。その ..
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