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2018/03/07 18:14 - No.185


第6回 こんな家の風景 ─工務店が取り組むべきターゲットは・・・


がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

2018/03/07 18:14 - No.185

 
はじまりはつぶやきから「ねぇ、〇〇ちゃんも今度学校に上がるから、そろそろ家を考えてもいい頃だと思うんだけど・・・」「そうだよね。家賃を払っているのも、考えてみればもったいないし・・・」「今年の春先には、また、賃貸の更新なのよね。」こんなちょっとした会話から、家を求めることは始まるものです。色々と検討してみると、少しずつ物価が上昇し、給料も少しずつ上がる機運です。そして毎週、不動産物件のチラシが入ってきます。そのチラシを見ると、本当に家賃を払うと思ったら、家も買えそうです。まわりの知り合いでも、家を買った話を聞くようになりました。マンションにしようか、それとも戸建ての注文住宅にしようか、夫婦で話し合いながら迷いに迷います。庭で犬でも飼って、子どもには情操豊かに育って欲しいと戸建てを中心に検討します。でも、実は家など求めたこともないので、どのように頼むのかもわかりません。土地を見ても、掘り出し案件など滅多になく、判断もできないことに気づきます。日曜の休みに分譲地のチラシを見て軽い気持ちで見学に行くと、建売り住宅なら生活のイメージも湧いてきます。簡単な資金計画をしてもらったら、思ったより手軽に買えることも分かりました。なにやら、有利な融資もあるとか・・・審査や抽選もあるというので、とりあえず申し込んで帰りました。結局、その案件で話しが進み、購入して住むこととなりました。故郷に住む夫婦の両親にも相談してみましたが、ようやく独り立ちするのだと喜んでくれました。暮しはじめた家族この話は、今の話しではありません。およそ30~40年前の風景として描いてみました。このような経緯で、家を求めたであろう人は、毎年30万近い家族の数になります。10年間で300万もの家族、1000万人の人口は全人口の1 ..
 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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