最先端技術地球からおよそ3億キロも離れた小惑星「リュウグウ」に、52億キロもの航行をして着陸し、岩石を持ち帰る「はやぶさ2」のニュースを聞くと最先端の技術に感服します。さらにはAIの話題も絶えません。AIが進むと、無くなる仕事もたくさんあると発表されました。その中に工務店業がなかったことに、まずはひと安心しました。ただ、設計やデザインの仕事はちょっと疑問符です。すでに土地活用を最大化する設計ソフトはつくられ、建設地の条例まで含めて対処できるとなれば、基本設計は設計士に任せるよりも、コンピュータに任せた方が良い時代になりました。一方、大きな3Dプリンターで家を建てる話しがないわけではありませんが、あらためて大工や数々の職人、そして建築に携わる仕事は偉大で不滅の仕事と信じています。確かに、はやぶさやAIの仕事から比べれば、前時代的で古臭い業種と感じるかもしれませんが、3Dや図面でどんなに表現しても、工場と流通だけでは家は建ちません。現場で活動する大工や職人などの建設に携わる人、総称してこの話しの中では「工人」と呼びたいと思いますが、工人がいなければ家を建てることもメンテナンスも成り立たないでしょう。まったくの私見ですが、時代をさかのぼれば「はやぶさ2」と同じことが、この工人の世界にもあったと思えます。たとえば遣唐使の時代です。はるかかなたの「リュウグウ」まで行く技術は、もちろん絶賛されるべきものですが、人を乗せて大海原を航海する遣唐使も、当時では最先端の粋を集めて国家プロジェクトとして遂行されたものでした。阿倍仲麻呂や吉備真備のように、大陸でも名を残すほどの秀才だけではなく、遣唐船にはその他の多くの人々も乗っていたはずです。その中には、船大工も乗っていなければ航行中のメンテもできま ..
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