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2019/04/09 08:47 - No.441


第27回 建築動機を聞くこと ~建築動機を聞くことの大切さは?


がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

2019/04/09 08:47 - No.441

 
どうして家を建てるのか?自分の居住環境を変えるのには、少なからずの勇気が要るものです。それは借りている家でも感じることですから、家を新しくするとなるとなおさらです。自動車や家電を買い換えるのとは違い家は、自分の身を動かして引っ越しをしなければなりません。そこには並々ならぬ決意があるはずです。注文住宅の市場の中で、建て主とはたくさんの話しをすると思います。その話の中に、共感する部分がたくさんあれば、おそらく成約という実りを得ることができるでしょう。建て主の要望はできる限り達成されないといけませんが、なかなか口に出して表現できないのが現状です。それではなかなか的確な提案はできないものです。できれば建売住宅ではできないようなことを聞き出すことが大事と書きました。その前提として、要望の根源となっている建築動機があることを忘れてはいけません。なんらかの強い決意があったからこそ、建設会社との折衝を始めているはずであり、最初の段階では、まだ注文住宅という具体的な計画になっていないかもしれません。その意味では、この点に関しては、建売住宅も条件は一緒だと思います。さて、この建築動機ですが、どのように分析すれば的確になるものでしょうか。たとえば、ひとつのデータを見てみましょう。「子どもが生まれて、今まで住んでいた家が手狭になったのですよね・・・」「今度、子どもが小学生に上がるので、部屋も必要かなと思って・・・」「なんか古い家ですし、不安も多いから・・・」「家賃を払っているのって、なんかとても損している気がして・・・」この表には、直接書かれてはいませんが、このような声が聞こえてきそうな気がします。もちろん、これらはとてもリアルな話で、疑う余地もありません。でも、これでは千差万別で、話を聞いて終わって ..
 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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