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2019/07/10 10:38 - No.502


第33回 ほんとうの建築実績 -- 日本の住宅を変えるのは地域の工務店


がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

2019/07/10 10:38 - No.502

 
2018年 新設住宅着工数2018年の新設住宅着工数が、1月31日に国土交通省から発表されました。年間に建てられた戸数は942,370戸。前年比では2.3%減で、2年連続で減りました。戸建の分譲住宅だけが伸び、貸家と分譲マンションが大きく減りました。特に貸家は7年ぶりの減少です。また、中部圏・近畿圏が増えたのに対して、首都圏とその他の地域が減りました。と、ここまでは、誰が調べても一緒のデータです。さて、貴社の昨年の状況はいかがでしたでしょうか?もし、工務店さんであれば「そんなに変わりばえしないけど・・・」というところが平均でしょうか。大手でも、建売ビルダーであれば「上々」で、その他の大手のメーカーなら「厳しい年でした」となります。この数値を使って、もう少しほんとうの建築実績を探ってみたいと思います。そのためには、もう1つのデータを組み合わせなければなりません。それは住宅瑕疵担保責任のデータです。住宅瑕疵担保責任誰もが知っている通り、平成19年5月30日に施行されました「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保に関する法律」です。これにより、保険もしくは供託金を積み上げることと、その報告が義務づけられました。それはつまり、どの住宅会社がどれだけ建てているかを把握できるようになったということです。これからの話は、そのオリジナルのデータが手に入ってしまえば単純なのですが、残念ながら簡単には手に入りません。そこで、公表されている数値から推測するしかありません。たとえば最も単純なデータでは、99%の事業者が瑕疵担保責任を保険で実行しています。それを戸数で数えると、ほぼ半分の52%です。それはつまり、供託金を積み重ねているわずか1%の事業者が、48%の家を供給しているということになります。では、供 ..
 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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