YKK AP株式会社が発行する建築業界情報紙「メディアレポート」では、毎月様々な情報をお届け。「住宅トレンド」記事では国・行政・業界の動きや建築に関わる法改正などの情報をお伝えしています。その中で今回は「フラット35 新築で省エネ基準を要件化」と題した記事をご紹介します。
今回ご紹介するのは「メディアレポート 2023.7」に掲載された記事です。冊子PDFは下記よりご覧ください。
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フラット35 新築で省エネ基準を要件化
カーボンニュートラルの流れのなか見直し相次ぐ
2025年4月、原則すべての新築住宅に省エネ基準の適合が義務化されるのに先立ち、2023年4月から(独)住宅金融支援機構の【フラット35】における省エネ技術基準の要件が強化される。4月以降の設計検査申請分から、住宅性能表示制度の「断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費等級4以上」または「建築物エネルギー消費性能基準(省エネ基準)」を満たすことが求められる。これまで【フラット35】に求められていた「断熱等性能等級2」から、2年前倒しで省エネ基準への適合が必須となる。(独)住宅金融支援機構では、「約一年間をかけてアナウンスしてきており、新要件に対応できないケースはほとんどない」と申請件数が減ることはないとみている。
国土交通省によると20年度の新築小規模住宅の省エネ基準適合率は87%と9割に届くまでに広がっている。そこに【フラット35】の要件化、さらに24年の住宅ローン減税の省エネ基準の要件化が打ち出されれば、「25年義務化」を前に供給側の体制整備は一気に加速しそうだ。
23年の【フラット35】の見直しはこれだけではない。【フラット35】「地域連携型」(子育て支援・空家対策)では金利引下げ期間を5年から10年に延長。「地域連携型」(地域活性化)ではグリーン化(断熱等性能等級6、7相当)を追加した。
22〜23年にかけて大きな改正が続く【フラット35】であるが、政策的な見直しは今後もまだ続きそうだ。
先に政府は「異次元の少子化対策(試案)」を打ち出したが、対策の柱の一つが住宅支援だ。子育て世代の居住環境の改善を求める声などに対応し、子育て世帯への住宅支援を強化する。具体的な項目として挙げられた一つが【フラット35】を活用した支援だ。子育て世帯などの住宅取得の金利負担を軽減するため、【フラット35】について住宅の広さを必要とする多子世帯に特に配慮しつつ支援を充実する。
[ご紹介]YKK AP 株式会社 発行「メディアレポート 2023.7」
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