リフォーム産業新聞の編集長、金子裕介です。第2回は引き続きリフォーム業界の「異業種参入」についてレポートしていきます。
先日、紹介した家電量販店、エディオンのリフォーム戦略。
圧倒的な売上を上げていると紹介したが、その成功例にに影響されてか、他の家電量販もリフォーム事業に意欲的な展開を見せている。
斬新すぎる新型ショップ
例えば、家電業界で最高売上を誇るヤマダ電機は「家電住まいる館」という新型ショップを次々とオープンしている。この名称の店舗は全国各地に80店舗以上ある。
実はこの新型店舗売りたい商品は家電ではない。当然家電も扱っているのだが、ソファなどの家具やキッチンなどのリフォーム商材も「トータル」で販売したいのだ。
私は栃木県小山市の店舗によってみたのだが、入り口にはこう書いてある。「家電から快適住空間をトータルコーディネート提案する店」。長くて、多少くどさを感じる言い回しだが、家電住まいる館が推進したいのが「トータルコーディネート」なのだ。
店も従来のヤマダ電機とは違い、家電、家具、住設を組み合わせてできた「空間提案」の場がさまざまある。
ぜひ読者の皆さんは地元の「家電住まいる館」に足を運んで見て、ヤマダの戦略を体験していただきたい。
セールスマンも強化
店作りを大きく変えただけでは、リフォーム売上は伸びない。重要なのは人であり、提案だ。
そこでヤマダ電機が取り組んでいるのが、人材強化。例えば、200億円以上のリフォーム売上高があったナカヤマを吸収合併しており、リフォーム参入組の弱点である「営業力」をカバーしている。
また、インテリアコーディネーターの資格取得を推進したり、買収した大塚家具とは、営業、接客、提案などのスキルの共有化も図っていく方針。
「迷走しているのでは」。ヤマダ電機の戦略について、業界内でもこんな声も聞かれる。
リフォームについては圧倒的な拠点数と知名度をいかして、右肩上がりで売上が伸びているようだが、家具・インテリア系はやはりニトリが強い。
家電も、リフォームも、インテリアもヤマダで買おうという時代が来るのか、注目したい。
栃木県小山市の家電住まいる館。
入り口には、家電から快適住空間〜とメッセージが掲げられている。
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