2024年1月1日に能登半島で震度7を記録する地震が発生しました。被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
第6回では建物の揺れやすさについて解説しましたが、今回の能登半島地震で記録された地震動はどのような特徴であったか解説したいと思います。
【K-NET穴水】
次の応答スペクトル(地震の大きさを固有周期で表したもの:第6回参照)は穴水町に設置された防災科研の地震計の記録データ(K-NET穴水:注1)を元に作成したものです。K-NET穴水は震度7を記録しました。速度応答スペクトル(右の黒線)を見ると、1~2.5秒付近がかなり大きく揺れることを表しています。右の図で過去の地震動と比較していますが、建築基準法の大地震(灰色の線)を3倍程度上回り、JR鷹取(青線:阪神淡路大震災:震度7)と比較しても大きな数値となっています。1秒付近の速度応答スペクトルの大きさは木造住宅の被害と関連性が高いといわれていますが、穴水町では多くの木造住宅の倒壊が確認されています。
次の動画は建物の壁量を「最低基準の0.2倍」から「等級11≒3.5倍の壁量」まで変えて、固有周期にバリエーションを持たせた木造住宅9棟の解析モデルをK-NET穴水を入力地震動としてwallstatで揺らしたものです。
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