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(前回記事はこちら)
◆共振
地震で揺れやすい木造住宅とはどのような構造でしょうか?「共振」という言葉をご存じの方は多いと思います。
地震の揺れ(地震動)は次の図のように波形で表現されますが、早く揺れるものから遅く揺れるものまで様々な波形があります。
また地震を受ける建物の方も固いと早く揺れ、柔らかいとゆっくりと揺れます。「地震動」と「建物」の揺れの速さの目安として「周期」という数値が使われています。
波形を一つだけ取り出した区間(山から山)の時間の長さ(秒)のことですが、周期が短ければ速く揺れ、長ければ遅く揺れます。
「共振」とは読んで字のごとく「地震動」と「建物」の周期がちょうど同じくらいになって揺れている状態です。
共振が生じると、建物が大きく揺れます。逆に共振が生じないとほとんど揺れません。以下の動画は耐震シミュレーションソフト「wallstat(ウォールスタット)」で柔らかい家と固い家とその中間の固さの家を同時に揺らした映像です。入力波は周期を1.0秒から0.2秒まで徐々に短くしています。
途中で左の柔らかい建物が大きく揺れることがあり、その後に真ん中、そして右の固い建物が大きく揺れています。これが共振現象です。
左の柔らかい建物は0.7秒の揺れで大きく揺れ、固い建物は0.3秒の揺れで大きく揺れます。この揺れやすい周期を建物の「固有周期」と呼んでいます。
固有周期は建物によって様々ですが、建設当初は固い(周期が短い)建物も、地震動でダメージを受けてフラフラになると柔らかくなり周期が長くなります。また建物の階数が多いほど、重量が重いほど周期は長くなります。
◆揺れにくい建物とは?
それでは、どのような周期で設計・施工すれば共振を起こさない(揺れにくい)建物となるのでしょうか?そのためにはまず共振を起こす原因となる地震の周期を知る必要があります。
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