
◆はじめに当連載記事では、筆者である私自身の "自宅マンションでの経験" はもちろん、管理組合を対象とする「コンサルティング」や「顧問業務」などを生業にしている "マンション管理士としての経験とノウハウ" をもとに、昨今の業界の動向などをテーマに取り上げ、『マンション管理に携わる皆様に役立つ情報』を提供していきたいと思います。◆マンション大規模修繕工事はどう進めればよいか?マンションの大規模修繕工事とは、主に外壁の改修、屋上防水、バルコニー、窓サッシ等のシーリング(防水)工事、鉄部塗装工事などを行います。安全性や美観の改善もありますが、主に防水機能の維持・回復が目的と言えます。この工事をいつ、誰に、何を委託し、どのような方法で行えばよいのか?何通りもの選択肢を挙げることができるため、専門知識のない管理組合の役員にとっては大変悩ましいテーマです。本記事では、区分所有者から毎月徴収している修繕積立金を無駄遣いしないために顧問マンションでの実務経験をもとに得られた筆者の知見をご紹介します。◆「管理会社にお任せ」は最も避けるべき選択修繕工事にも管理にも素人の役員で運営している管理組合にとって、大規模修繕工事は最も厄介なイベントと言えるでしょう。戸あたり100万円以上かかるため、1回につき少なくとも数千万円の支出が伴います。にもかかわらず、いつどこから手をつけるべきか、どのようなスキームで実施するのか、発注先の業者をどうやって決めるのかが皆目見当がつかないからです。そのため、ついつい身近な管理会社に相談し、そこに「お任せ」で発注しまうことも少なくないのですが、それはお勧めできません。管理会社は、管理受託業務のほかに修繕工事の受注も重要な収益源と考えており、マンションの大規模修繕工事の受注 ..
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