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2022/06/07 12:00 - No.1170


第12回 デザインを向上させるテクニック④


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住宅デザイン・テクニック!~地域工務店が売れるための住宅デザイン
石川 新治

2022/06/07 12:00 - No.1170

 
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住宅デザインを語ろうとするのは、とても難しいものです。その難題の住宅デザインについて、書いてみたいと思いました。できれば住宅の担い手である地域工務店の経営を観点にして住宅デザインを考え、工務店にもできるテクニックとしてまとめてみたいと思います。

連載12回目となる今回は、「デザインを向上させるテクニック④」というテーマをお送りします。

※前回記事はこちら(前回テーマ:デザインを向上させるテクニック③


◆続・窓のデザイン・テクニック

すでに3回にわたって、具体的なデザイン・テクニックを書いてきました。

再三書いてきたことですが、ここでのデザイン・テクニックは、まったく新しいデザインを生み出そうとするものではなく、見過ごそうとしていたプランを、いかにデザイン的にシェイプアップするかということです。

その根底にあるのは、「ちょっとなんかおかしいかな?」と思うような気づきであり、その気付きをゲシュタルトの理論を使って整理してみれば、少しずつ改良案も見えてくるというものです。
「ちょっとおかしいかな?」と思うことがあるようなら、すでにデザインセンスの片鱗があります。

気づくことと、いくつかのパターンとしてのテクニックを駆使すれば、誰にでもできることです。

もちろん考えつくされたデザインには、「おかしい?」と思うことも少ないと思います。
それでも完全なデザインは困難で、さらに多少批判的な目で見れば気になる所も見えてくるはずです。それはすでに、あなたがデザイナーとして目覚めている瞬間です。

最初に進めた小窓のデザインも、原案から改良案に変わればデザインも向上するとしました。
現実の内部の間取りは変更しなくても、ちょっと改善するだけでデザインは変えられます。

でも、この改良案を見ていても、まだまだ「おかしい?」と感じることがあるかと思います。
課題の復習のようになってしまいますが、この2つのサッシの間に目板を使えばさらに窓は一体となって見えることも書いてきました。さらに水切りや霧除けでさらに一体化することも可能です。

気になるのは画面の端に見えている2階の窓との関連です。少し画角を広げてみます。



小窓だけのバランスであれば単純でも、実際の住宅では上下の窓との関係もあります。
プランが決まってから、窓をつけるとこのような事態も頻繁に起きます。
これまでと同じように、上下の窓の位置も揃えなければデザインは完成しません。


◆続・窓のデザイン・テクニックⅡ

理屈で考えれば、本来、上下の窓の位置というのは、ずれない方が良いはずです。
たとえば耐力壁も揃っている方が良いでしょうし、窓の位置が揃えば、間違いなく柱の直下率も高くなるはずです。しかし、最初の街角事例でも

 
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石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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