◆"テレワークの家"関心高まる
◆一定の通勤頻度ある層は84%
住宅生産振興財団の「住宅展示場来場者アンケート2021」で、在宅勤務・テレワークを意識した家づくりへの関心度(関心がある+やや関心がある)が43%と、前年から7.7ポイント増加したことが分かった。
年代別では、35~49歳の中年層が最も関心度が高く48%、ついで50歳以上の熟年層が44%。34歳以下の若年層は36%であり、前年調査に比べ熟年層と若年層が逆転した。
また、在宅勤務を完全実施(通勤ゼロ)の人の関心度が62%なのに対し、テレワーク7割の人は84%と、一定の通勤頻度のある層の方が、関心度が高い。就労スタイル別では、共働き世帯よりどちらかが専業主婦・主夫世帯の方が在宅勤務・テレワークを意識した家づくりに関心が高い。
具体的に検討したい家づくりでは、全体として「空気環境や換気に配慮した空間」が最も高く5割に及び、「仕事と家事・子育てを両立できる空間」の40%が続く。年代別では、若年層で「仕事と家事・子育てを両立できる空間」が全体より高く、熟年層では「夫婦がお互い一人で仕事ができる空間」が高い。
在宅勤務・テレワーク実施経験別では、在宅勤務・テレワーク経験が多い人ほど「自宅で仕事ができる空間」や「仕事と家事・子育てを両立できる空間」を求める傾向にあり、在宅勤務・テレワーク勤務に関係なく「空気環境や換気に配慮した空間」は求められている。
また、今回の調査では、近年不安が高まっている自然災害についても聞いている。災害に対する住宅意識については、地震を意識した家づくりへの関心度が98.1%、台風、豪雨についても90%前後で関心が高かったが、熟年層においては、ほかの年代よりもやや関心が低い傾向にある。
災害に強く、日々の居住者の健康にも配慮する、レジリエンス住宅の認知度は8.6%で「名前は知っているが、内容はほとんど知らなかった」を加えると23.5%と全体の4分の3以上が認知していない。
関心としては、「耐震性能」(62.3%)、「太陽光など創エネ」(60.1%)の順に高く、若年層は「太陽光や創エネ」、「洪水や土砂崩れ」に関心がある一方、熟年層は「耐震性能」、「台風」、「燃焼器具の自動停止」などのスコアが高い。
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YKK AP 株式会社 発行「メディアレポート 2022.06」
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