YKK AP株式会社が発行する建築業界情報紙「メディアレポート」では、毎月様々な情報をお届け。「クローズアップ」記事では国や企業・シンクタンク等の最新の調査から見えてくる業界動向や住まい手の嗜好・傾向などをご紹介しています。その中で今回は「湿気・暑さ対策は、窓の数や位置、窓の大きさ」と題した記事をご紹介します。
今回ご紹介するのは「メディアレポート 2023.10」に掲載された記事です。冊子PDFは下記よりご覧ください。
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湿気・暑さ対策は、窓の数や位置、窓の大きさ
節電意識と湿気・暑さ対策にギャップも
LIFULL HOME’Sが「夏の住まい選びの湿気・暑さと節電対策に関する調査」をまとめた。全国の20〜69歳の男女500人を対象に23年の5月末に行ったもので、節電対策への意識が高いものの「住まい選び」においては湿気・暑さ対策を意識していない姿が浮き彫りになっている。
大手電力会社7社が6月から15〜39%程度の大幅値上げを発表したこともあり、昨年よりも「節電したい」と考える人は88.9%(「とても節電したい」38.5%、「できれば節電したい」50.4%)にのぼる。ただ、この夏に住まいでの湿気・暑さ対策を「すでに行っている/行う予定がある」と回答した人(69.8%)の対策として最も多かったのは「クーラーを使用する」(78.9%)、2位は「扇風機・サーキュレーターの使用」(69.0%)であり、高まる節電意識とは裏腹に対策として冷房機器利用が高くなっている。3位の「窓を定期的に開ける」は48.4%と半分程度いるものの、4位の「遮光性の高いカーテンやレースを設置する」は29.9%と3割程度でしかない。
また、「現在の住まいを選ぶ際に湿気・暑さ対策を意識せずに選んだ」人は49.8%(「全く意識しなかった」17.1%、「ほとんど意識しなかった」32.7%)と、住まい選びの段階で湿気や暑さ対策を意識していない人が約半数を占める。住んだ後に「湿気・暑さ対策」を考えるものの、住まい選びの段階では湿気・暑さ対策を意識しておらず、その優先順位は低い。
現在の住まい選びの際に、湿気・暑さ対策を意識したと回答した人に、そのチェックポイントを尋ねたところ、「換気がしやすい間取り」(36.1%)が最多で、「窓の大きさ」(27.7%)、「窓の数や大きさ」(26.5%)と、窓に関する回答が上位に並ぶ。また、「次の住まいを選ぶ際にチェックしたいポイント」においても、上位3位は現在の住まいのチェックポイントと同じとなっている。現在の住まいでの経験をもとに、湿気・暑さ対策として開口部に注目する人が多い。
同社では湿気・暑さ対策に効果的な住まい選びのポイントとして、①窓が対角線上に設置されている風通しのいい物件、②部屋干しによる湿気の対策として浴室乾燥機がある物件、③高気密・高断熱窓を採用している̶という3点をあげている。
[ご紹介]YKK AP 株式会社 発行「メディアレポート 2023.10」
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