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2025/04/01 08:00 - No.1475


第2回 20~30年後の世界を見据えた設計


20~30年後の世界を見据えた設計
太田 周彰

2025/04/01 08:00 - No.1475

 


現状、戸建て住宅で断熱計画を考える場合は冬をメインに設計していることが多いと思いますが、今後は温暖化がますます進み温度の上昇が見込まれることが分かっています。これを踏まえると、冬だけに目を向けるのではなく、今後の温度上昇も意識した断熱計画が重要になってくると考えられます。本連載では、その将来性を考慮した設計についての検討を行います。


前回は、2024年の夏が如何に暑かったかという事を通して、将来の温暖化を見据えた設計計画の必要性について、触れました。今回は、設計的に配慮する計画の第一弾として、暖房や冷房の負荷がどのように変わるのかについて、検討します。

通常は断熱性能を計画したり、その住宅で必要な暖冷房能力を計算したりするために用いられる屋外の気温は、年による変動を加味して何年かの標準的な外気温を利用します。

しかし、今回は近年の高温化の影響を加味したいため、大阪の2020年の気象データ※1を用いて、ゼネコンの株式会社竹中工務店が開発した将来気象データMet.box ※2の2060年のデータと、比較をしていきたいと思います。

 
太田 周彰
株式会社 住宅みちしるべ

株式会社住宅みちしるべ一級建築士事務所CEO(MBA/工学博士/一級建築士/安田女子大学理工学部建築学科 講師) 株式会社一条工務店にて住宅の研究開発に携わり、全館床暖房を開発。 株式会社住宅みちしるべ一級建築士事務所を設立し、代表取締役を務める。省エネ設計やパッシブ設計を中心とし、多数の戸建て住宅設計を手掛ける。 近畿大学建築学部非常勤講師として10年以上に渡り、住宅設計や設備、施工、建築環境に関する講義・演習を担当。エネマネハウス2017では近畿大学チームの設備WG統括として参加し、優秀賞、エネルギー健闘賞、People Choice Award受賞に貢献。 MBA取得後、住宅における技術経営コンサルを行い数社のコンサルや顧問を歴任。 研究者として機械学習やAIを利用した分析を主とし、体に健康的な寝室環境を解明し、博士号を取得。 空気調和衛生工学会 省エネルギー委員会委員並びに住宅・住宅街の省エネルギー技術研究小委員会幹事を務める。

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