こんにちは。前回は部屋の内外の温度差が大きいほどサーモグラフィカメラにとっては撮影条件がよいということをみてきました。夏や冬は外気温がとても高い、低いという状態になっていますから、室内温度と外気温の差を生じさせやすいといえます。建築に関連する職業の方との話しで、春秋は夏冬に比べて断熱診断などが難しいという話を聞きますが、外気温と室温の差を作り出すのに苦労されているのかも知れません。今回はサーモグラフィカメラは少しおいて、春と秋の1日の温度変化について考えます。春と秋は夏冬の厳しい温度環境が緩やかになっていくことから、小春日和に代表されるような穏やさを私はイメージしますが実際の温度変化はどうなのか、各地の1日の最高・最低温度の差(日較差(にちかくさ))を比較してみます。上記の数値は気象庁のアメダスのデータから抽出したものです。春夏秋冬は旧暦による区分、気象庁の区分などいくつかありますが、ここでは仮に1月、5月、8月、11月を選択しました。日較差の項目を見ますとどのエリアでも赤字で記される5月の値がもっとも大きく、急激な温度変化が生じていることがわかります。外気温の変化は室温との差を生じさせるため、断熱や外壁診断に有利に働きます。特に外壁診断では温度が上昇していく過程、下降していく過程で撮影を行なうという手法が取り入れられています。今回はサーモグラフィカメラの撮影条件をテーマにお伝えしました。一般的に言われる春秋は難しいという情報だけですと、カメラの稼動率は下がってしまいますが、得られた情報に対して「本当に確かなのかな」と考える視点を、サーモグラファにはぜひ意識していただきたいと感じております。次回は「ソフトウェアで何ができる」Vol1をお届けします!
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