前回はカラーパレットを変更してより効果的に温度変化を見せる方法をご紹介しました。今回はより詳しく温度分布を確認する「解析」について見ていきたいと思います。撮影サンプルは神奈川県の江ノ島です。
まずは下の2つの熱画像を比較してみましょう。画像1と2は赤い点線で囲った部分(温度スケール)の上限温度と下限温度を変更したものです。温度スケールの幅(上限と下限)をスパン、温度スケールの位置、領域(例20℃から30℃と10℃~20℃では前者のほうが温度スケール上の目盛り位置が高い)をレベルといいます。カメラをデフォルト設定のまま使用した場合、温度スケールはレベルスパンオートというモードになっています。これはカメラを向けた箇所の最大温度、最低温度を自動で取り込み、その幅に応じてコントラストがはっきりするように配色を自動調整するモードです。レベルスパンオート時に、スパンが広い場合、注目したい箇所の温度の階調が十分に表現されないことがあります。(画像1,2の白い点線を参照。画像1では山肌全体が黄色で表示されているが、画像2は赤から青までの色で温度分布が表示されている)断熱や外壁の診断等においては、健全部と非健全部の温度差が少ない場合が多々見られます。レベルスパンオートで撮影していると検査対象の温度分布の差を見逃してしまうケースがあるため、レベルスパンの調整作業は大事なポイントです。外壁診断でレベルスパンの調整前後の画像を紹介します。次回は「ソフトウェアで何ができる?」Vol4 応用編です。
レベルスパンの調整手順についてご説明します!
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