2代目はどうする?さまざまな工務店さんと接していると、よく聞く話があります。「先代から引き継いで、2代目が住宅会社を経営する。」この他愛のない話の中に、じつはとんでもない大きな問題が隠されています。多くの場合は、先代は元大工であったとか、左官屋、電気屋、設備工から今の住宅会社を立ち上げた経験を持っています。あるいは、先代は地域の建設会社として地位を築き、2代目が民間の事業として住宅建設を手がける。これらも、よく聞く話です。これに続いて、ある共通の悩みを聞かされます。「先代の時には利益があったけど、2代目の経営では利益が上がりにくくなっている。」もちろん、たくさんの要因があると思います。顧客層が厳しくなり、住宅の性能を上げるためには、それなりのコストをかける必要もあります。それなのに競争のために建築費は抑えられ、なおかつ人件費も高騰しています。格段に、経営は難しくなっていると考えられます。でも、冷静に考えれば、たしかに190万戸も建っていた時代から半減したとしても、景気による浮き沈みは工務店の得意とする注文住宅では顕著ではありません。もちろん、総棟数が減っていることは反論のしようがありません。でも、大手メーカーは着工棟数の直撃を受けますが、地域の工務店というのは会社の数が減ることで調整されるので、 個別の工務店の着工数の減少は緩和されます。それを考えれば、大きな差はないはずです。さらに話を聞いていると、とっても簡単な要因が見えてきます。それは経営の問題ではなく、先代には職人としての能力があったので、実際の現場で腕を振るい働いています。それは原価であると同時に、利益となります。しかし、2代目になると経営に集中して、すべての工事を外注しているので原価が上がってしまうのです。同じ価格で ..
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