ストックの時代と言われて久しいが、戸建住宅の分野の動きは鈍い。そうしたなかで、本格的なリノベーション住宅を再販するという新しい試みが富山市で動き始めた。プロジェクトの概要をレポートする。人口減、世帯数減の時代に差し掛かり、「家あまり」が顕著になっている。空き家の問題もますます深刻化してきている。一方で若年層の所得の伸び悩みは顕著で、新築住宅の市場は伸び悩んでいる。そうしたなか注目されるのが、リノベーション(大規模改修)だ。中古を購入して間取りやインテリアなどを自分好みにやり替えるという手法だ。このリノベーションはマンションの分野で伸びてきたが、ここにきて戸建住宅での取り組みが少しずつ増えてきている。マンションリノベーションは建主がみずからマンションを購入し、リノベーションの依頼先を探すというパターンが中心だが、戸建住宅に関しては、不動産会社や工務店が中古物件を購入して、リノベーションした後に販売する、いわゆる「買い取り再販」が伸びていきそうな気配があるライフスタイルマーケティングを実施そうしたなか注目されるのが富山市の工務店、OSCAR J.Jが手掛ける「きときとプロジェクト」だ。これは戸建住宅の再販事業。同社では一昨年より「新築ヨリモ」というブランドで再販事業を展開していたが、その発展系として、このプロジェクトでは、こだわり抜いたリノベーションを実施している。具体的には、ホームインスペクションを行った上でスケルトン状態に解体し、耐震や防水、断熱などの基本性能を新築住宅と同水準に回復させるという本格的な取り組みだ。もちろん、今の建主のニーズを踏まえた間取りやインテリア、設備機器などが組み込まれる。このプロジェクトでは、(認定)長期優良住宅増改築とBELS☆☆☆☆☆を取得。さらに ..
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