2025年4月、省エネ法と建築基準法の改正が行われました。省エネ基準の適合義務化や4号特例の縮小に対して、さまざまな意見が聞こえてきます。「省エネなんて必要ない」「家づくりは夏をもって旨とすべし」「日本には四季がある」「家に温度差がないと体が弱くなる」また、「悪法だ」「省エネ性能は施主が選ぶべきだ」という意見もあります。もちろん、法改正に伴う書類作成や確認申請手続きの増加によって、実務上の負担が増えていることは事実です。しかし、義務化された性能レベルそのものを見ると、決して高いハードルではありません。では、なぜ大きな負担に感じるのでしょうか。結論は、「低いレベルから見ると、法改正のハードルは高く見える」ということです。これは構造分野でも同じです。4号特例縮小に反対する意見の中には、「耐震性能向上でコストアップする」というものがあります。しかし、4号特例の縮小は耐震性能を引き上げる制度ではありません。確認申請時の審査方法が変わるだけです。それにもかかわらず大きな負担に感じるのは、これまで4号特例を勘違いして、壁量計算などしていない証拠です。省エネも構造も同じです。基準ギリギリを目指していると、法改正のたびに仕様変更や性能向上への対応が必要になります。一方で、もともと高い性能を標準としている会社であれば、今回の法改正によって大きく変わることはありません。法改正が障害ではなく、単なる制度変更に見えるはずです。だから、「自分の知る最高の性能の家をつくる」という考え方が大切だと思っています。法改正に振り回されないためにも、基準を追いかけるのではなく、自ら高い基準を持つ。妥協せず、その姿勢で家づくりを続けて欲しいと思います。
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