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2019/05/07 08:54 - No.453


第12回 四号建築物の仕様規定 8項目の仕様ルール その2


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「構造塾」佐藤実氏の『本当にヤバイ木構造の話 ~これからの木造住宅の耐震性能』
佐藤 実

2019/05/07 08:54 - No.453

 
S1200x600  %e6%8a%95%e7%a8%bf%e7%94%bb%e5%83%8f%e7%ac%ac12%e5%9b%9e %e4%bd%90%e8%97%a4%e5%85%88%e7%94%9f (前回記事「第11回 四号建築物の仕様規定 8項目の仕様ルール その1」はこちら)「④基礎の仕様」続きです。8項目の仕様ルールとは④基礎の仕様(令第38条)木造住宅の基礎に関する仕様規定は令第38条に規定されています。令38条の具体的な内容が平成12年建設省告示第1347号にあります。第2項には基礎形状ごとの仕様規定があります。ここでは各基礎形状の断面寸法や根入れ深さ、配筋に関する最低基準が規定されています。よく誤解されるのが、この最低基準を守っていれば「安全な基礎」であると思われていることです。例えば、告示では「べた基礎スラブ厚さ12cm、配筋は9mm鉄筋を300mm間隔」とあるため、設計上「スラブ厚さ15cm、配筋はD13@200(200mm間隔)」とすることで「安全な基礎」との誤解です。告示にある基礎形状ごとの仕様規定は最低限守らなければいけない基準であり、安全基準や最適基準ではありません。基礎の安全性は仕様規定を守りつつ個別の木造住宅ごとに令第38条にある通り、荷重、外力を算出し構造計算により安全性を確認する必要があります。それで初めて「構造上安全な基礎」となります。もし、告示の基準を外れる場合には、構造計算により安全性を確認する必要があります。ちなみに、「立ち上がりの高さが地盤面より30cm以上」とあります。これ、守っていますか??この立上りの高さについては、「外周部のみ」とは言っていません。ということは、内部基礎立上りに関しても、地盤面より30cm以上必要となります。人通口部分を考えてみましょう。人通口部分で、基礎立上りが低い部分は構造計算で安全性を確認しないと告示を外れていることになり、結果、建築基準法違反になっています。気を付けて下さい。第1回:どうして「構造」 ..
 
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佐藤 実
株式会社M's(エムズ)構造設計

1968年新潟県生まれ。1990年東北工業大学工学部建築学科卒業。㈱佐藤住建を経て、2006年㈱M’s構造設計設立、現在に至る。2010年東京大学大学院修了。2010年「構造塾」を設立、木質構造に関するセミナー、構造計算技術者育成講座を開催。著書に、最高に楽しい木構造入門(エクスナレッジ)、楽しく分かる!木構造入門(エクスナレッジ)がある。

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