インスペクターは検査でどこを見るのか?何を指摘するのか?を解説していきます。現場での指摘事項が多く、特にその後発覚してしまったら大問題になるようなことは日頃から注意喚起が必要です。今回は、木工事検査での全般的な話になります。1:下地の施工状況について大工さんが現場に入ってから造作下地の検査では主に、垂直水平の確認をしていきます。使用するのはレーザーやデジタル水平器といった機器です。構造に関しては「品確法」のボーダーである3/1000未満が好ましく、ハウスメーカーでは自社の管理基準値を階高において2/1000以下としているところが多いです。構造材の傾きは、造作工事に多大な影響を与えますので本来は構造検査(上棟)時に必ず確認し、後工程に影響が出ないようにすることを推奨します。次に、石膏ボードの張り上げが必要な箇所がある場合には、先行施工しているかを検査します。特に、都市部での建築や木造3階建てなどは耐火規定が関係するため、この先施工が重要となります。施工範囲も勿論ですが、隙間の有無や留め具(ビス)の施工状況も重要です。天井下地の施工で指摘の多いのは、「吊り木」施工の不良です。次の写真は、吊り木が梁と密着していないのがわかります。省令準耐火では吊り木の規定がありますので、仕様を社内で統一する方が、誤使用の危険差異がなく良いでしょう。次の写真は、吊り木サイズ違いとなります。※吊り木は30*38以上または35*35以上のサイズで、間隔は@1000mm以下に配置します。上階の振動を緩和させるための防振吊り木も、各メーカーの規定通りの施工が必要です。なお、上棟検査ではタイミング的に未施工であった耐力壁などは、このタイミングで必ずチェックするように心がけましょう。2:木工事完了状況について木工 ..
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1998年
日本大学理工学部海洋建築工学科卒業
大手ハウスメーカー入社 工事課配属
後輩指導とともに約350棟の施工管理に携わる。その後、スタッフ部門にて施工革新による生産向上業務、作業標準マニュアルの策定を経て退社。
2007年
設計事務所・工務店設立
自身にて注文住宅の設計、施工を請負意外に、各ハウスメーカーの軽量鉄骨ALC工法を始め、重量鉄骨、戸建て分譲の木造SE構法木造2*4工法、他木造軸組み工法の住宅現場を施工管理。
10年で管理した現場は新築、リフォームを合わせて、およそ500棟に及び多数の職人指導の実績経験がある。
2013年
住まいと土地の総合相談センター、副代表に就任
インスペクター以外にもコンストラクションマネージメント業務にも従事。
現在は、建築トラブルを抱えるクライアント複数の相談に乗る。