インスペクターは検査でどこを見るのか?何を指摘するのか?を解説していきます。現場での指摘事項が多く、特にその後発覚してしまったら大問題になるようなことは日頃から注意喚起が必要です。今回は、竣工検査に関してですが、建て主(素人)の目が一番厳しいのは言うまでもありません。残工事0・ダメ工事0で引き渡しをすれば今後のアフターもスムーズに進んでいきますので、しっかりとした社内検査が必要です。1:全体を何となく見る近くからでは見落とす項目がありますので、「木を見て森を見ず」にならないような検査をしたいものです。よく目を凝らして細かい傷、汚れをチェックしている現場担当者を見かけます。もちろん、傷や汚れの確認、タッチアップなどは重要ですが、まずは大きな視点で現場を確認することを心がけた方が良いでしょう。検査時には、まず部屋の中心に立ち、各壁面をぼんやりとみることから検査をしています。展開図のように、北壁面~東壁面といったように確認をしていくのですが、ここではコンセントや照明器具、棚などが傾いて設置されていないか?を検査しています。建具と方立の隙間の「ちり」が違っていないかなども、大きな視点であれば目につきやすく、隙間が大きい場合には建具の設置不良(建付け不良)などが想定できます。・生活動線や姿勢をイメージして確認する次に、実際の生活動線をイメージして確認します。洗面所でうがいの動作を試してみる(見上げた天井を確認する)、便器に座ってみる(視線を変えて壁面や床を確認する)、畳に寝そべる・・といった具合です。実生活上の姿勢を取ることにより、施主が生活するうえで目につきやすいものを確実に検査していきます。2:設計図書通りの付帯品が施工されているか確認する・コンセントなど設備品図面通りのものが「つい ..
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1998年
日本大学理工学部海洋建築工学科卒業
大手ハウスメーカー入社 工事課配属
後輩指導とともに約350棟の施工管理に携わる。その後、スタッフ部門にて施工革新による生産向上業務、作業標準マニュアルの策定を経て退社。
2007年
設計事務所・工務店設立
自身にて注文住宅の設計、施工を請負意外に、各ハウスメーカーの軽量鉄骨ALC工法を始め、重量鉄骨、戸建て分譲の木造SE構法木造2*4工法、他木造軸組み工法の住宅現場を施工管理。
10年で管理した現場は新築、リフォームを合わせて、およそ500棟に及び多数の職人指導の実績経験がある。
2013年
住まいと土地の総合相談センター、副代表に就任
インスペクター以外にもコンストラクションマネージメント業務にも従事。
現在は、建築トラブルを抱えるクライアント複数の相談に乗る。