◆窓の性能表示制度を見直し
◆6つ★で評価、日射取得率も追加
資源エネルギー庁の「総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会省エネルギー小委員会建築材料等判断基準ワーキンググループ」が、窓の性能表示制度に関する報告書を取りまとめ、新たな表示制度を打ち出した。
窓の性能表示制度は、2010年度の「窓などの断熱性能に係る情報提供に関するガイドライン」の改正により、「窓ラベル」、「サッシラベル」、「ガラスラベル」を一本化し、2011年度から施行になった。省エネ建材等級区分は開口部基準の熱貫流率で4つに区分され、断熱性の高さを4つの★マークで表示していた。
今回、窓の性能表示において参照しているJIS A 4706が、2021年2月に改正、断熱性の上位等級と日射熱取得性の評価指標が追加されたことを踏まえ、表示内容を見直した。
窓の断熱性能について、JIS A 4706はこれまで熱貫流率によりH-1~H-6の6段階の断熱性能が定められ、H-1の熱貫流率を超えるものを★、H-1~H-2を★★、H-3~H-4を★★★、H-5~H-6を★★★★としていた。今回、H-7(熱貫流率1.5W/(㎡・K)とH-8(同1.1W/(㎡・K))という断熱性能の上位等級が設定されたことを受け、H-1~H-2を★、H-3~H-4を★★、H-5を★★★、H-6を★★★★、H-7を★★★★★、H-8を★★★★★★とする6つの★での評価に変更した。また、2030年度の住宅の断熱性能を基に算出した建材トップランナー制度の目標基準値と整合するよう、熱貫流率2・08W/(㎡・K)を上回る性能である等級H-6が星の数で過半数となるように設定した。また、現在の市場の窓の断熱性能の平均値(2.6W/(㎡・K)程度)を考慮して、平均以下の性能についても★表示により段階的に評価できるように設定した。
日射熱取得率については、3段階のマークで表示する。なお、日射熱取得性について、現時点で消費者が内容を十分に理解しているとは言えないため、「窓の性能表示ラベルに係るガイダンス」を業界と協力して作成し、消費者の理解を醸成していく。
今後、関連法令の改正や一般消費者向けのガイダンスの策定などを踏まえ、2023年度から運用していく考えだ。
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YKK AP 株式会社 発行「メディアレポート 2022.10」
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